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食べ物は素材や燃料より大事なはず!

12月25日日経新聞の「シグナル発見」欄に「植物原料の素材広がる」との記事が掲載された。
NTTドコモが世界初のエコケータイを売り出したが、この素材原料の90%はトウモロコシの澱粉を加工して作るポリ乳酸
富士通も、ノートパソコンの外枠にポリ乳酸を使用。
リコーや大日本印刷も植物由来原料の製品を発売した。
いずれも燃やしても炭酸ガスを増やさず、温暖化ガス削減に効果ありとの事らしい。
政府も、原油高騰の為、砂糖きびから作るエタノール等のバイオ燃料の普及に重点を置いている。
エタノール燃料で走る車を開発している自動車もある。
植物由来の素材は大流行の兆しである。

原油は有限の資源であり、且つ原油が発掘できる場所が政治的に不安定地域に限られている。
その為貴重な燃料への投機が発生し、今や価格がバレル60$にまでドンドン高騰してしまい、代替エネルギー開発は焦眉の急となった。
そこで、元々、南米で飼料となったり捨てられたりしていた砂糖きびが、植物由来のエタノール燃料として最も貴重な石油にとって代わる存在となり、半ばタダ同然だった品物が急に注目され始めた。

しかし、これらは全て食べ物なのだ。
実はこのような動きの為に米国産トウモロコシや南米の砂糖きびの価格が上昇している。
この間のガソリン価格高騰に困っている人たちも多いが、一方世界中には、車など全く無関係に、今日の食べ物に事欠く人達もたくさん存在している。
車やケータイがないと不自由だが死んでしまう事はない。
二酸化炭素が増えると困った事態になるが餓死するよりも良い。
しかし、食べ物が不足すると最悪で、一挙に飢えが現実となる。
トウモロコシや砂糖きびを燃料や素材に使ってしまうと、食べ物が不足してしまう。
この世で、食べ物よりも大事なものはない。
安易に植物由来で便利な生活を考えるのは大問題ではないだろうか。