昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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日本男子平均寿命は延びたけど

最近の発表で、日本人男性の平均寿命は80.21歳、」初めて80歳を超えたと話題になった。
日本人女性の平均寿命が86.61歳で世界一なのに比べると、世界四位とやや見劣るが、それでも毎年少しずつ伸びてきている。
男子長寿の世界一は香港の80.87歳らしいから、大差がついている訳でもない。
誇り高き大和民族の一員としては、先ずはお目出度い限り。

なのだが、冷静に我が身を考えると、誠に背筋が凍りつく事態だ。
当方、年だけは順調に取り続けたので、既に「御年65歳の前期高齢者」に突入している。
ここから平均のご臨終年齢までは、実に15年しかないのだ。
15年と言えば、物心がついた小学校入学から数えても、大学卒業まで持たない。
世間は「寿命が延びた」と喜んでいるが、当方は、残りの人生がそんなにも少なくなっていると、改めて思い知らされる。

それでも、この世にオサラバするまでの間が、健康そのものならば救われる。
が、年を取った分、今までに比べても、今からの15年は故障発生のリスクが格段に高まってくる。
彼方此方が痛くなり、度々病院の世話になり、薬漬けになったり体中にメスを入れられた挙句に、悶え苦しんで寿命を迎える確率はかなり高いのだ。

若いころは、体も気力も充実していたので、自分の寿命なんぞ考えた事もなかった。
会社員として仕事に従事している時は、毎日がノルマと締切に追われていたので、そんな事を考える余裕がなかった。
今、一日中、一年中が暇になった途端、残りの人生がわずかになった事を自覚させられるとは、何たる皮肉だろうか。
全く持って、暗澹たる思いに駆られてしまう。

しかし、寿命ばかりは、人知を超えた神の領域なので、あれこれ不安に思っても致し方がない、
勿論早死にするのは嫌だが、いくら長生きしたくても、事件や事故に巻き込まれるかもしれないし、思いもしない病魔に襲われるかもしれない。
先行きの不安は、考えれば切りがないほど多い。
だからと言って、心配ばかりしていると、今度は精神的に追い込まれてくる。

だからせめて、いつ何時寿命が尽きても後悔の念に駆られないよう、あるいは後悔が少なくて済むように、今を精一杯生きるしかない。
「言うは易く、行うは難し」なのだが、そう割り切って、前向きに生きるしかない。
「ケサラセラ、先の事など分からない」と、お迎えが来るその日まで、楽観的に生きていくに限る。
ひょっとしたら、日頃深く帰依する「苦しい時の神頼み」教の神様が、ピンピンコロリの人生を用意してくれているかもしれない。