ヒドイことになってしまった。
勿論、公示の段階から予想されていたことではある。
しかし、投票日が近付くにつれて、いよいよ現実の恐怖になってきた。
言わずと知れた、今日が投票日の東京都知事選だ。
当方は幸いにして、資金難で都内に居を構えることができなかったが、今となっては、「貧乏さんありがとう」だ。
やはり人生、塞翁が馬!
都民の皆さま、ご愁傷様です、
衷心よりお悔やみ申し上げます。
何せ、候補者が超マイナス方向で多士済々。
ひょっとしたら「主要候補」と言われる連中以外に、凄い逸材がいるのかもしれないが、残念ながらその人が無名すぎて、慧眼に触れることが敵わない。
肝心の「主要候補」となると、一人として都政を任せたい人物がいない。
こんなことになってしまった戦犯は、三人(?)だ。
トップは現東京地知事、小池百合子。
ひたすら、人を騙してでも目立ちたい一心で、都民、国民を、横文字乱用で、ケムに巻き続けた四年間だったが、その挙句のこの間の都政では、見るべき具体的成果はゼロ。
あれほど騒いだ築地市場移転問題は、「築地を残し、豊洲は生かす」「築地は日本の財産なので食のテーマパークに」などのカッコ良いキャッチフレーズなど、最初からなかったかのようで、多額の都税を無駄に使っただけの悲惨な状況だ。
東京オリンピック会場見直しも、IOC相手に得意の英語で都案を押し通せるかと思いきや、当初案のままで決着。
選挙公約の「七つのゼロ」で、実現できたのもゼロ。
ゼロ目標で唯一達成したのは、途中で国政復帰を目指して立ち上げた「希望の党」の支持率ゼロだけだが、この時に国政に復帰していた方が都民にはありがたかっただろう。
中国で武漢肺炎感染が問題視された当初、自民党の二階俊博に頼まれて、東京都備蓄の防護服20万着を中国に寄付したこともあった。
これほどの失政を重ねた小池なのに、自民党幹事長、二階俊博は早々に支持を宣言。
バッカじゃなかろか!だ。
もう一人の戦犯は、その二階が幹事長の自民党と自民党の東京都議たち。
これほどの醜悪な東京都知事に、今迄四年間も煮え湯を飲まされ続けたはずの自民党と東京都連は、小池の対抗馬すら立てきれない。
結局は、二階の思惑通り、実質的に小池を応援することになってしまった。
自民党東京都議の中に一人でも「せめて一太刀」と、小池に対抗するような気骨を持った議員はいなかったのか?
三番目は、重度の与党病に罹患している公明党だが、彼らは、自分たちが与党でいる限り、トップは誰でもいい。
それまで共闘していた自民党を袂を分かっても、都議会でいち早く都民ファーストと連携したのが、蝙蝠政党、公明党だった。
小池が出鱈目な政策を繰り返しても、公明党が与党から排除されない限り、表立って反対するわけがない。
野党候補については、語る必要もない。
共産党一押しで都知事選に必ず出馬する宇都宮健児は、全くの反日サヨクでしかない。
れいわ新選組人気がジリ貧なので、資金集めのために顔出しした山本太郎は、無茶苦茶な選挙公約を連発するだけ。
候補者討論で、政策には全く無知、無関心の小池から突っ込まれても答えに窮する有様で、能力的に都知事の資格などあるはずがない。
しかも、宇都宮も山本も、反日過激派との関連も指摘されている。
主要候補の中では、個人的には元熊本県副知事の小野泰輔が一番真面に見えたが、如何せん、中央政界では全く無名なので、果たして都民に安心感を与えられるか気になる。
案の定、事前調査では小池支持が60~70%の断トツで、続く宇都宮と山本は二人共10%程度と大差がつき、小野は蚊帳の外扱いだ。
仮に野党統一候補が成立していても、全く勝負にもならないほど、小池が優勢らしい。
勿論、ホリエモン新党の立花孝志など、完全に賞味期限が切れて、お呼びもない。
有権者は、こんな候補たちの中から、一体誰を選べと言うのか?
もはや都民の関心事は、誰が当選するかよりも、アイツが当選したら東京はどうなるのだろうとの不安に変わってきている。
どうやら今日の選挙結果では、小池の再選が決定的だが、そうなるとまたまた、記者会見の度に、あの慇懃無礼で猫なで声の小池百合子の自慢話を聞かされることになる。
都民にとって都知事選は、将に究極の罰ゲームだ。
大の金持ち都市だった東京だが、豊洲での無駄遣いや武漢肺炎の自粛で、二兆円あったと言われる手持ち資金が、500億円まで減ってしまった。
更に、今後の税収も激減見込みなので、都政はお先真っ暗で前途多難なのだ。
そんな苦境下の都政に、全く適当な言葉だけで生き延びてきた小池が立ち向かうのだ。
しかも小池の子分集団の都民ファーストでさえ、内部不協和音が漏れ始めている。
都政が行き詰まった時、小池には問題解決能力も、発揮できる強いリーダーシップもないので、隙を見て二階を頼って国政復帰へとトンズラするに違いない。
東京都民にとっての今からの四年間は、塗炭の苦しみが待っている。
もう一度、言いたい。
都知事候補者として、こんな人物しか立候補しなかった。
東京都民の皆さま、本当にご愁傷さまです。