衆議院選挙でも希望の党は惨敗したにも拘らず、「創業者として責任がある」と居座り宣言をしていたが、二日前の日曜日に行われた葛飾区議選では、実質的に小池百合子がトップのはずの「都民ファースト」は、五人中四人が落選する大惨敗を喫して万事休す。
アンケート調査では、小池百合子については「都政に専念してほしい」との意見が八割近くある。
しかしそれもまた、小池百合子を過大評価している。
そもそも何ら具体的は方策もないまま、思い付きや大向こうに受けそうな政策を羅列し、人気を博してきた小池百合子なので、一旦化けの皮が剥がれると脆い。
このままでは、肝心の都政も中途で投げ出すかもしれない。
それほど政治家、小池百合子は追い詰められている。
小池百合子は一時的にせよ、80%以上の支持率があった。
調子に乗った小池百合子は、一気に国政に打って出る。
分不相応にも、自民党を打破し、自らが総理大臣になる夢を見た。
この二人は、保守色の強い政治家として、それなりの存在感を発揮していた。
そこで夫婦して、当時人気絶頂だった小池百合子にすり寄った。
民進党からの合流組とはまるで肌合いが違う中山夫婦に対しても、一気に同僚たちの視線は厳しくなってきた。
しかし小池百合子にとっての中山夫婦は、現役国会議員として頭数を揃える意味以上の存在価値はない。
選挙戦後半になると、中山成彬はそれまでの主張を180度変え、「安倍首相は退陣を」などと言い出した。
ネット社会での中山成彬は、情けないほどの変節ぶりを揶揄され、「晩節を汚した政治家」と烙印を押されてしまった。
早晩追放されるか、あるいはかすかに残った矜持から、自ら離党することになるだろう。
しかも恐らくは、次の選挙で中山夫婦を拾ってくれる政党などどこにもない。
中山夫婦は主義真情よりも、政治家であり続ける道を選んだ。
しかしその結果、首尾よく衆議院議員であり続けることは出来たが、それまで培ってきた信用の全てを失った。
自業自得とは言え、政治家の最期としては醜い。