昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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マドリッドのプラド美術館見学

熟睡して目覚めたのが、現地時間の6時半頃。
やはり良く眠ると、時差ボケは解消されている。
ガイドブックで見る限り、このホテルの朝食は評判が高いが、何とミソスープまで用意されていて、確かに充実している。
しかしバイキング形式なので、貧乏根性が丸出しになる。
普段の三倍くらいは大量に食べこみ、すっかり満腹状態になった。

最初の観光スポットは、ホテルの横にあるプラド国立美術館
ホテルを出た瞬間に、物乞いにつかまる。
そこここに物乞いの姿が見られるのは、やはりスペイン経済の不調を表しているのだろう。
国立美術館は朝10時開館なのだが、その頃にはもう数百人の列が出来ていた。
入館料は一人14ユーロ。
高いとも思えるし、絵が好きな人は、「安い!」と思うような金額だ。
ここは世界四大博物館と言われるだけあって、ゴヤだのルーベンスだのベラスケスだのエル・グレコだの、世界的に有名画家たちの作品が、これでもかとばかりに大量に展示されている。
三時間ほど見て回ったが、さすがに疲れた。
いつも思うのだが、ヨーロッパの芸術は、ほとんどがキリスト教を題材にしている。
キリスト教に無関心な当方、絵の出来には感心するが、絵の内容が分からない。
絵の横にある解説は無論スペイン語と英語なので、読んでいると時間が更にかかってしまう。
その為、感心するポイントが画材の大きさとか、色使いの豊富さとか、芸術とは全く関係のない部分に偏るのが勿体無い。

日本人団体客も、結構多く来館していた。
ガイドがこの連中に、名画の内容を説明しているのを盗み聞きしているだけで、かなりの通になった気分になる。
それにしても、美術館巡りは結構体力を要する。
疲れ果てたので、一旦ホテルで休憩。

夕食を取ろうとガイドブックでレストランを調べると、ほとんどの店が日曜日はお休み。
景気が悪いくせに働かない。
これでは、スペイン経済の夜明けはまだ遠い。
やっと見つけたレストランは、中華料理の「ニーハオ」。
地下鉄で行くと乗り換えも必要で面倒なので、腹ごなしに歩いてみると、ゆっくりブラブラ歩きながら、意外にも15分ほどで到着した。
この店は、値段が安く、大半の顧客が中国人。
どんな味付けなのか不安だったが、さほど感激するようなものではないが、さりとてさほどマズイものでもない。
二人で腹いっぱいになっても16ユーロ程度なので、贅沢はいえない。
値段にしてはマァマァと満足した。

外を歩くと、驚くほど寒い。
帽子にマフラー、コートと、真冬バージョンの完全武装で外出するが、それでも風が異常に冷たい。
ホテルで一緒になった日本人観光客も、「日本を出る時には、スペインがこんなに寒いなんて考えもしなかった」と、鼻をグズグズしながら嘆いていた。

ホテルに帰還したのは20時ころ。
外はまだまだ明るく、まるで夜の雰囲気はない。
それでも一日中歩き続けたので、ベッドに入った途端バタンキュー(は完全に死語かな?!)