昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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猛暑のコルドバから猛暑のトレドへ  

 

チェックアウトは11時半に決め、午前中はユダヤ人街を散策。

そこは「白い壁一面に花が咲き誇っている」はずだったが、日曜日の所為か、はたまた場所を間違えたのか、閑散とした街並みだった。

ただ、日曜朝のユダヤ教ミサが行われていて、遅れてきたユダヤ人がイソイソと走り込んでいた。

 

今回のマドリッドまでは、しっかり確認してファーストクラスチケットを購入していたので、RENFEのSALAラウンジで一休み。

列車に乗り込むと、当方の席に先客が座っている。

チケットを見せると、当初は自信満々だったが、間違いに気が付き、慌てて席を立って行った。

その直後に、昼食サービスが始まったので、下手をしたら僕の分を食べられてしまったかもしれない。

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車内での昼食にしては美味かった

トレドまでの直行便がないので、マドリッドで乗り換えとなる。

チケット売り場のジイさんは、「乗り換え、簡単だから」見たい言っていたし、乗り換え時間は27分と充分だったはずなのに、実際には、広いマドリッド駅ではトレド行きはどこから出発するのか分からない。

猛烈に焦り、あちこちで聞きまくった結果、かなり離れた場所から発車することが分かった。

超速足で駆けつけ、手荷物検査を終わり、目的の列車に乗り込んだのは発車8分前。

20分近く、マドリッド駅構内をウロウロしていたことになる。

今回の旅行で、一番焦った場面だった。

 

古色蒼然としたトレド駅に到着後、すぐに翌々日の空港行きチケットを手配したが、トレド駅ではマドリッドまでしか発券しないらしい。

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そこまで終わって、悠然とタクシーに乗ろうとしたら、何と長蛇の列ができている。

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コルドバも連日40度超の気温が続いていたが、このトレドもまた暑い。

しかも石畳から吹き上げてくる熱風が加わり、体感温度は40度をはるかに上回り、「暑い」と言うより「熱い」に近い。

炎天下でタクシーを待つのは、結構体に堪える。

 

するろと、前に並んでいたオジサンが「トレドはタクシーが少ないんですよ」と、日本語で話しかけてきた。

藤沢市に住むリタイヤオジサンで、40年前にトレドで商社勤務していたらしい。

スペインには友人も多いので、一年に一度は遊びに来るが、昨年もトレドのタクシーには苦労したと話していた。

彼は、「昔は良くチノって言われたもんです。バブルの頃はハポネが持て囃されたけど、今じゃまたチノの時代です」と、中国人の跳梁跋扈を嘆いていた。

タクシー待ちの間にすっかり仲良くなり、トレドでの再会を願って別れた。

 

トレドのホテルは、国営のPARADORES(パラドール)。

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窓から見るトレド市街の光景が、一番の売りのホテルだ。

確かにベランダに出た途端、妻が感嘆の声を上げるくらい、眺望は見事だ。

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家の色がブラウン系統に統一されているだけでなく、その家々が、大聖堂や教会を中心に、バランス良く配置されていて、見ているだけで心が癒される。

誰かが指揮を執った訳でもなく、トレド市民の共通の宗教観や文化が創り出した町模様なのだろう。

 

但し、山腹にポツンとそびえるホテルなので、周囲にはレストランや土産店は皆無。

食事はホテル内で済ますか、あるいはタクシーで市街地まで出かけるしかない。

またミネラルウォーターサービスもないので、とりあえずタクシーを手配し、夕食がてら買い物に出かけることにした。

ネットで調べると、トレドで一番の日本食店「TOTORO SUSHI」とあるので、そのレストランに行くことにした。

 

成程、日本の提灯が飾られ、日本食のメニューもある。

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海外で日本食と言えば、寿司代名詞だが、陳列されたネタを見れば、とても寿司を食べる気にはならない。

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そこで頼んだ、焼うどんと焼き飯は、意外にも美味かった。

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店員は、日本人はゼロで、英語もほとんど分からない。

地図を見せながら、「Where are we now?」と聞いても、全くチンプンカンプン。

あろうことか、「Chinese?」と質問された、

「No! Japanese!」と力強く否定すると、「残念、中国人ならいる」みたいな話で、中国人が出てきた。

妻が少々中国語を話せるので、その中国人に道順を聞いても、何だか分かったのか分からないのか不明なまま。

取り敢えず帰りのバス停目指して歩き始めたが、きつい坂道なのですぐにギブアップ。

ちょうど折よく現れた、タクシーでホテルに戻った。

あんな店で、トレド一の日本食レストランとは言い過ぎとは思うが、他に日本食店は一件しかないらしいから、間違いではないかもしれない。