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自然災害への備え

台風19号は、死者、行方不明の合計で50人以上の大災害になった。

韓国では、この日本の災害を大喜びするネット投稿が相次いでいる。

あの反日教教祖、文在寅ですら、お見舞いの電報を送ってきたと言うのにだ。

勿論、この手の幼児性を戒める韓国人もいるにはいるようだが、他人の不幸を大はしゃぎで喜ぶ国民性は信じがたく度し難い。

韓国人は、熊本地震の時にも同様のプラカードを掲げたことがある。

改めて、韓国とは不倶戴天の間柄と思う。

 

今回の台風による水害は、我が家も他人事ではなかった。

近所には小さな川が流れているが、過去にはこんな川でも氾濫したことがあるからだ。

この小川は、本流の大河に流れ込むのだが、大元の水量が増えて受入れ不可能になると、川の水が逆流してくる。

すると我が家近辺でも、路上に水が溢れてしまい、大昔は床下浸水まであったと聞く。

これを防ぐために、町の先人たちが市当局と交渉した結果、川下で水量調整するための施設が作られたので、その後は水害を避けることができている。

 

しかし台風が去った後、我が家周辺が今回の災害を未然に防ぐことができた意外な事実が分かってきた。

群馬県八ッ場ダムの存在が、利根川の洪水を防いだ大きな原因だと言うのだ。

たまたま八ッ場ダムは、この10月1日から試験湛水を開始していたらしい。

本来なら4~5か月間かけて様々な評価をしながら水を溜めていく予定だったが、今回の台風で一気に満水にまでなったらしい。

もしもこの八ッ場ダムがなければ、ここに今回このダム一杯に溜まった分の雨水は、否応なく利根川に流れ込んだことになる。

その場合、場所によっては今回危険度4とまで上がっていた利根川は、間違いなく一部地区で堤防が決壊していたはずだ。

千曲川阿武隈川規模の河川氾濫でも、大災害を引き起こしている。

その二つの川よりも、水量が遥かに多い利根川が氾濫するような事態になれば、数百倍、数千倍の規模の災害すら予測される。

八ッ場ダムは、ギリギリのタイミングで災害拡大の防止に間に合ったと話題になっているが、まさに天の配剤だ。

 

無論、こんなことになると、「八ッ場ダム計画撤回」を声高に主張していた民主党への批判が大きく復活してくる。

また全国で水害が起こる度に、事業仕分けで「数百年に一度の災害のための堤防は不要」と、予算をカットした蓮舫民主党議員の悪行が思い起こされる。

民主党所属議員たちにとっては、最も思い出したくない黒歴史の一つに違いない。

 

当時の民主党の考えを好意的に解釈すれば、「霞が関に潜む埋蔵金」でばら撒きマニフェストを達成しようと考え、長期スパンの支出を無駄遣いと切り捨てたのだろう。

また最近の自然災害発生の頻度が、当時の民主党政治家たちや、政権交代を主導したマスコミの想像力では、思い至らなかったのだろう。

しかし自然災害への備えは、数十年、数百年に一度のリスクの可能性に対するものだ。

このための措置を無駄と切り捨てた、当時の民主党の政策は、幼稚且つ無知蒙昧だったと非難されても仕方がない。

 

もう一人の問題児は、長野県知事時代に、圧倒的人気を誇っていた田中康夫だ。

彼が進めたのが「脱ダム」政策で、当時は民主党政治家や市民活動家などから、熱烈な支持を受けていた。

ところが今回の千曲川氾濫は、この時に中止になったダムさえあれば、防ぐことができたとの批判が巻き上がっている。

「自然を守れ」とか「コンクリートから人へ」とかの美辞麗句は、自然の猛威を前にすると、いかにも安っぽいスローガンでしかなかった。

 

民主党マニフェストで、八ッ場ダム計画中止の方針だった。

鳩山由紀夫も、当時国交相に就任した前原誠司も、八ッ場ダム計画中止を明言した。

しかし実際に中止すると、とんでもない違約金が発生したり、八ッ場ダムの治水上の必要性が主張されたために、民主党政権でもスッタモンダの挙句、最終的には建設にゴーサインが出たものだ。

その結果が、今回の台風19号の被害を小さくした。

一方、反対派の力が弱く、脱ダム政策を実行してしまった長野県は、群馬県に比べて甚大な被害に見舞われた。

多摩川の堤防決壊も、反対派が「景観が損なわれる」と堤防建設に異を唱えた結果だ。

 

為政者の政策の是非は、瞬間的な人気で測るものではなく、国民の安全に大きく関わるものとして、長期的観点からの評価が重要だ。

耳当たりの良い台詞で人気を博した政治家と、そんな言葉に騙され踊らされた有権者の選択のツケが、まわりまわって今回の被災者に下った。

往時の民主党政権も、田中康夫の県政も、そんな典型的な例だ。

被災者にとっては、悔やんでも悔やみきれない思いだろう。