全国的に大雨の被害が広がっている。
嫁の実家周辺もそんな被災地の一つで、叔母と、その横に住む従弟の家が、床上1メートルほど浸水被害を受けた。
一時期は、町全域にレベル5の避難勧告が出されたほどなので、被害は尋常ではない。
そんな被災地に自衛隊が出動し、全力で被災者救助に取り組んでくれた。
その救助活動の中で、壊れた家屋の中から、自衛隊員が二歳ほどの少女を抱きかかえながら救助する一枚の写真が、地方紙に掲載された。
関東に住んでいる嫁の同級生がその写真に気が付き、「郷土が大変な水害にあっている時、このように自衛隊員が女の子を助ける姿を見ると、ホッと心が暖まります」とのコメントを付記して、仲間にメールで知らせてきたらしい。
彼女によると、町中が自衛隊員に感謝していると、報道されているらしい。
メールを貰った嫁の友人たちは、全員が今回の故郷の洪水被害を心配しているし、全員がメールの送り主と同じ気持ちになった..........
はずだった。
・自分はへそ曲がりだから、そうは思わない
・これは救助活動の一瞬を切り取ったものでしかない
・自衛隊員の活動を、少女を救った美談として扱うのは危険
と、全員に返信してきたらしい。
間違いなくこの御仁は、自衛隊に悪い感情を持っているようだ。
確かに自衛隊と言えば、長い間、肩身の狭い思いを強いられてきた。
それでも、天変地異が起きるたびに、自らの生命の危険も顧みず、被災者を救助する献身的努力を繰り返してきた結果、時間こそかかったが、今ではほとんどの日本国民に、頼もしい自衛隊として定着した。
反日コメンテータの室井佑月でさえ「自衛隊は必要」と認めているほどだ。
それでも、共産党議員が「自衛隊は人を殺すための組織」とか、立憲民主党議議員から「自衛隊が来ると女性が襲われる」とか、とんでもない罵詈雑言を浴びせたりする。
日本国民の四分の一は、未だにそんなアンチ自衛隊連中だ。
件の嫁の知り合いは、どちらかと言えばお嬢さん育ちの人で、元々はリベラルな発想ではなかったらしいが、いつの間にか、すっかり反自衛隊意識に凝り固まったようだ。
嫁が「そう言えば」と、思い出しつつ語るには、この知り合いは「自分の孫が戦争に駆り出されるなんて絶対に許せない」と力説していたらしい。
この辺の論理構成は、60年安保反対時のサヨクのスローガン、「日本が戦争に巻き込まれる」から、全く進歩していない。
ヒダリ巻きは、半世紀以上経った2015年でも未だに、安保法案に「戦争法案」とレッテルを貼り、「日本は戦争への道を歩き始めた」と大騒ぎしていた。
そんなに長い間、戦争への道を歩いてきたのなら、どこかで戦争に巻き込まれたはずだが、日本が平和に発展したのは、安保条約と自衛隊のお陰だ。
日本には、隙あらば日本の領土侵略を画策する隣国があるが、それでも日本国憲法を理由に、一切の武器を持ってはいけないと、真面目な顔で言い出すような連中がいる。
だから、「子供や孫を戦場に送ってはいけない」みたいな、理性も知性もない、感情論丸出しの主張をするオバチャン、オバアチャンがいても、何の不思議もない。
ただ比較的よく知った同級生の中に、そんな頓珍漢がいることに少々驚いただけだ。
しかし同級生相手に、面と向かってディベートすると、仲間内の雰囲気が悪くなる。
しかもこの手の話は、どんなに懇切丁寧に膝詰め談判しても、結論は、決して交わることのない平行線になるのがオチだ。
だから、見なかった、聞かなかった、無関心を装うことしか方法がない。
周辺にヒダリ巻きが一人でもいると、余計なストレスがかかるものだ。