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処理水か汚染水か

4月9日NHKワールドジャパンが海外に向けて、東京電力福島第一原発からの排水を「汚染水」と紹介した。

抗議が殺到したらしく、翌々日に「誤った印象を与えたかもしれない」と、汚染水呼ばわりを「処理水」に差し替えた。

「かもしれない」どころではない。

このNHKの放送姿勢は、たまたま書き間違えたのではなく、極めて意識的なものだ。

何故なら、同じニュース発信の最後に「中韓両国から反発必至」と書いているからだ。

 

百歩譲って、福島原発からの排水を海に放出することが世界規模の関心事として、そこに何故、中韓両国の思いを慮る必要があるのか?

排水の海洋放出が、隣国には重大影響を与えるからと特別視し、中韓両国に配慮するか否かを判断するのは、政治の役割でNHKではない。

報道機関のNHKが「中韓からの反発必至」と書くのは、この両国に反発することを煽り、国際問題化させることで日本を陥れる意図があるとしか思えない。

 

実際にNHKは、公正な報道機関ではない。

NHKは、殊更に日本を悪く印象付けることで、日本の国益を損なうことを目的として報道してきた反日団体だ。

今回の「汚染水」海洋放出報道は、そんなNHKの真の姿勢が滲み出たものだ。

 

英語では、処理水はtreated water 、放射能汚染水はradioactive waterと表現される。

福島第一原発からの排水に関しては、政府の見解は処理水で統一されている。

それをわざわざ「汚染水」と表現するのは、唯一の例外を除いて、サヨク連中と地元漁連だが、もちろん韓国は政府もマスコミも見事に「汚染水」で統一されている。

 

地元漁民が本能的に、風評被害を恐れる気持ちは分からないでもない。

しかし漁連代表が出てきて「10年間の話し合いの結果が海洋放出とは裏切られた」とは、どこまで甘えれば気が済むのだ。

「無害だとの科学的根拠を示し、国際的な同意を得ること」などと言っても、要は、海洋放出はしないとの結論以外は頑として受け付けようとしない。

その一方で、貯水タンクが乱立し、早晩貯水の限界が来ることは明々白々だ。

結論としては「科学的な問題はないので海洋放出する」以外はない。

何を言っても聞く耳を持たないサヨクは端から話にならないが、漁民にもまた、大所高所からの見解が求まられる。

これでは、韓国原子力委員会技術グループが「無害で問題なし」と結論が出ているのに「科学者判断と政治判断は別」と訳の分からないことを口走る文在寅と同レベルだ。

 

但し、保守陣営の中にも、海洋放出への反対意見がある。

それが唯一の例外となる、科学者の武田邦彦だ。

武田のスタンスは、賛否と真偽は別として分かりやすい。

・現在の福島原発の排水は(法律上は)汚染水

・法律の排水基準を満たしていない

・単に海水で希釈して、基準以下の数値に仕立てているだけ

・3千億円の保管費用が惜しくて、法律違反の海洋放出を決めた

原発再開を急ぐあまり、基準以下とのウソのデータを流している

・だから海洋放出のためには、法律改正が必要

・実は福島には、明らかになっていない秘密が隠されている

と、法律を盾に、福島原発原子力行政への不信感丸出しの意見を述べている。

 

この武田発言が事実なら、地元はおろか海外でも反対意見が巻き起こるだろう。

しかし今のところ中韓両国以外に、日本の海洋放出案に対して露骨な反対意見はない。

実際に武田発言には、僕のレベルでも分かるほどの矛盾がある。

武田は「福島は3千億円の投資で海洋放出の必要はなくなるが、原発再開を急ぎウソをついた」と力説したが、その3千億円で排水がトリチウムゼロになるものではない。

それはあくまで貯蔵用タンクの設備費用であり、それがスペース上無理だから、今回の政府決定に至ったのだ。

武田見解はかなり偏っていて、充分検証が必要だ。

 

期せずして福島原発からの排水問題は。それをどう表現するかで保守対サヨクを分けるリトマス試験紙の役割を果たした。

中国、韓国と同様に、日本のサヨクは日本に不利益になることしかしない。

改めて今回の報道で、NHKもそんな連中と同じだと分からしめた。

結果として武田が、そのお先棒を担ぐ存在となっているのが残念だ。