昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

ゴルフを愛する人は不動選手を応援しよう!

北海道で日本女子プロゴルフが行われている。
二日目、アメリカ帰りの宮里藍が暫定ながら首位に立ったので、マスコミはまたまた大騒ぎ。
アメリカで磨かれた集中力」だの、たまたま同日の男子ツァーで首位に立った兄への応援歌だの、馬鹿げた美談を作っている。

しかし、今回の日本女子プロゴルフで注目してほしいのは不動裕理選手である。
彼女は6年連続の賞金女王で、押しも押されもしない日本女子ゴルフ界の第一人者だが、どうも人気がない。
あまり表情を変えずひたすらに、また淡々とゴルフを極めようとしている姿勢が一般受けしない。
また、宮里のように派手なガッツポーズも見せず、あまり愛嬌を振りまかず、時折ちょっと恥ずかしそうにはにかむ程度の笑顔を見せるだけのタイプなのも影響しているのだろうが、もっと率直に言えば、あまり美人ではない事が人気がない一番の理由だろう。(僕なんかは、あの笑顔は結構可愛いと思うのだが。)

それだけに、内に秘めた闘志の激しさは他の誰よりも強いと思われる。
今回の日本女子プロゴルフは、雨のせいでコースコンディションが悪く、特別に6インチプレースが認められている。
しかし、不動選手はプライドにかけてこのルールを受け入れていない。
アメリカでゴルフの腕を上げたはずの宮里や、現在の賞金レーストップの大山は、唯々諾々とこの救済措置を受け入れ、ボールを拭いたり動かしたりしている。
不動は、「ゴルフはあるがままにプレイするものだ」との単純明快な理由で、明らかに不利なのに、敢えてゴルフの基本中の基本を忠実に実行している。

この心意気たるや大いに良し!

「救済ルールがあるのなら使えばよい」と妥協するか、あくまでゴルフの基本精神にこだわるかは人生観の違いにもつながる。
「あまり原理原則にこだわらなくとも」との意見もあるだろう。
しかし、ゴルフは他のスポーツと違い、審判が自分自身でしかない。ズルをしようと思えばチャンスはいくらでもある。要は、ズルをするチャンスがあった時でも、絶対にズルをしない事が前提として成り立つスポーツなのだ。
そして、ゴルフを愛する人になら分かってもらえるはずだが、絶対にズルをしない事の入り口が、ボールをあるがままの状態でプレイするとの約束事なのだ。

今回は、プロのトーナメントにはあるまじき6インチプレースOKなるローカルルールが適用されている。
しかし、我々はアマチュアとは言えゴルフに真摯に向き合うのであれば、例え結果が宮里や大山に負けたとしても、このルール適用を拒否した不動の、ゴルフに向き合う姿勢に敬意を払うべきである。

不動選手、頑張れ!