昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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今回は、負けても不動選手に拍手!

日本女子プロゴルフは、アメリカ帰りの宮里が優勝した。
藍チャンと言われる人気者でファンも多い事から、女子ゴルフ界にとっては良い事尽くめである。
宮里選手は、テレビからは清々しい若人の印象を受け、また解説者からも人品骨柄を激賞される事が多いが、プロアマ戦などで彼女と接した人からは、必ずしも好意的な話ばかりではなく、いささか態度に問題ありとの話も聞く。
そんな事をとやかく問題視するわけではないが、しかし、今回の彼女の優勝はやや価値を損なう事があった。

それは、前回も述べたが、彼女がローカルルールの救済措置を受け入れた事である。
彼女はルール違反をしたわけではない。特別に許された事を受け入れただけなので非難されることでもないとの意見もあるだろう。
しかし、ゴルフ界をリードする人ならば、たとえ許されてもやってはいけないことがある。
今回の救済措置はまさにそれで、6インチプレースでのプレイを認めた方も問題だが、それを受け入れた選手は失ったものが大きい。
宮里も、やせ我慢でもいいからこの救済措置を拒否してほしかった。

しかし、全員が安易な道を選択したのなら女子ゴルフ界の将来は絶望的だが、不動選手は不利を承知で、ボールがあるがままの状態でのプレイを選んだ。
女子ゴルフ界にとって、不動選手のこの行為の意味は大きい。
ゴルフを生業とする者として、目の前の一勝や賞金がいかに重要かは、素人の僕にも理解できる。
しかし、そんな短期的な名声にとらわれる事なく、ゴルフの本質にこだわった不動選手の行為は勝者以上の賞賛に価する。

今回、彼女が優勝できなかったが、我々に優勝以上のメッセージを残してくれた。
単に技術が優れているだけでは尊敬され続ける事は出来ない。
ボビージョーンズは、強かった以上に、ゴルフにひたむきに正直に取組んだ姿勢ゆえに、今尚世界中のゴルファーに称えられている。
今回の敗者、不動選手こそがトッププロである。