昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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知られざるインド名所観光と、惨憺たるゴルフ

インドに来た。
そろそろ暑くなるシーズンと聞いていたが、来てみてびっくり、涼しい。

しかも、土曜日はこの季節にしては極めて珍しく、一日中雨。しかも大雨。
道路の至る所でプールのような水溜りが出来ていた。
デリーから120km離れた、知られざる名所ニムラナ城砦に出かけたが、残念ながらあいにくの天気で風光明媚さを満喫出来たとは言い難かった。
しかし1400年代中盤、当時のヒンドゥー教のチャウハン王が対イスラム教徒用に作った要塞は、丘陵の中腹でいかにも手作りの雰囲気を漂わせ、見るからに風情がある。
今や高級ホテルとなり、観光の名所だが、宿泊費は6千円から2万円まで一部屋ずつ違う。屋上近くの食堂はブッフェスタイルで、スープが絶品だった。

帰路は大変な渋滞。
グルガオンまでは順調だったが、一旦止まってしまうと30分以上ピクリとも動かない。
インドでは運転手に車線の感覚が全くない。とにかく少しでも隙間があると前に前に詰めてしまう。
その為二車線の道路に、横五列くらいに車が詰め込まれ、二進も三進も行かなくなる。
日本なら渋滞知らずのバイクでさえ、四輪車がびっちりとジャムパック状態で混雑しているのでほとんど前に進めなくなっている。

信号は稀にあるが、誰も守らない。
警官が交通整理に出てくるが、適切な指示をするわけではなく、ひたすら適当に、と言うより気まぐれに止めたり動かしたりするので、運転手が段々指示を守らなくなり、更に混雑に拍車がかかる。
行きは1時間半だったのが、帰りはヒロホンダ交差点を通過するだけに一時間以上要し、四時間近くかかってしまった。
これほどの混雑なのに、なんら対策を打たないのがインド流らしい。

日曜日は、インド在住の知人とゴルフ。
貸しクラブは十年以上前のビッグバーサなので、ドライバーヘッドが200cc程度しかない。
460ccを使い慣れていると、怖くて打てない。
右に左に曲がってしまいラフに入ると恐ろしいほど鋭いとげの植物が生い茂っていて、背中に刺さると痛くてたまらない。
生まれて初めて、とげが痛くてアンプレアブルを宣言したが、ドロップする場所の確保もままならず、またまた木の根っこに転がりと、辛いゴルフの繰り返しでOUT59はここ二十年来のワーストスコア。
INは、気を取り直して奇跡の大波賞の予定が、相変わらずのショットで終わってみれば53。
グリーンは桁違いに難しく、オリンピックはお情けでOKを貰った鉄一個だけの大負け。
合計スコア112で、しばらく記憶にない程の大叩きとなった。
キャディは、小汚いと言うより大汚い身なりのど素人で、単なるクラブ運び屋。
残り距離やラインを聞いても何も答えないのだが、英語を全く理解していない事が後で判明。
しかし、コースコンディションは、前日の大雨がほとんど影響がないほどの素晴らしさ。
プレイ後食事が終わった時点で、2月はほとんど雨のないはずのインドで二日続けて雨が降り始めた。
要は、雨と雨のわずかの間にゴルフが出来たわけで、ツキがあったと前向きに考えることにした。

その夜、インドの大先輩との会食中、ゴルフのスコアで傷ついた僕の心を慰める素晴らしいポスターが壁に掛かっているのを発見した。
A Bad Day of Golf is still better than a Good Day at Work.
じっとポスターを見つめる僕に、昼の事情を知らない先輩が、「It’s a very good phrase, isn’t it?」と声をかけた。