昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ゴルフ場会員権は、もはや資産価値はないのですよ!

たまに訪問するMIKOさんのブログで、下記の記事を発見した。

「会員募集してるから、買っちゃおうかな・・と心をよぎりました。
家からもすごく近いし、いいコースなんだよね。
550万くらいなんだけど、検討の余地があるか無いか???
ご想像にお任せします。
でも、考えたら、額面430万は戻ってくるなら、
一生遊べて、(たぶん20年以上はいける?) 安く回れるなら、
安いのかも・・・。って思った。」


これはイカンと、おせっかいかなとは思いつつ、コメント欄に下記の記事を書きこんだ。

「老婆心ながら、額面が返ってくることはありません。ゴルフ場は利益が小さいので、理屈のうえからも戻せないのです。今までゴルフ会員権で失敗した人の大半は、額面が返されると思っていました。しかしゴルフ場は、ごく一部の、しかも額面が100万円以下のゴルフ場を除いて、預託金を返せなくて倒産しているのです。今頃募集しているコースで、しかも430万円の預託金では、返ってこないと考えて、それでも購入するか否かを判断するのが現実的です。」

それに対しての、MIKOさんからの回答。

「殿下様。そうですね。倒産って事もありますもんね。今後団塊の世代がゴルフをしなくなったら、ソートーの数のゴルフ場が潰れるといううわさも・・・。すでに、ホームコースがあるので、無理をするのはやめておきます。宝くじに当たったら考えますけど。」

ゴルフ場経営は、きわめて効率が悪く、ビジネスとしてはなかなか成り立たない。
大体、あれほどの設備を必要とした事業にしては売上金額が小さすぎる。
かなり集客能力が高いゴルフ場でも、年間売上金額は6億円前後。
コストは、コースやグリーンのメンテナンスや、雇用キャディ等も人件費が馬鹿にならず、大半のゴルフ場は赤字か、たとえ黒字でもカツカツギリギリ状況を続けている。

また、日本のゴルフ場の大半は預託金制度で成り立っている。
預託金制度は、ある一定期間が過ぎれば、額面を返済する約束で資金を預けているのだが、ちょっと冷静に考えると、これは所詮無理筋であることが分かる。
預託金は、ゴルフ場を造るために必要な資金なので、返済するためには、別途ゴルフ場を運営しながら、利益を積み上げ資金をプールする必要である。
しかし、ゴルフ場の利益は微々たるものでしかない。

利益を計上できるゴルフ場は未だマシな方である。
大半のゴルフ場は、タコアシ状態で運営している。
昨今、ゴルフ場倒産が後を絶たないのは、預託金返済の目処が立たない所為である。
一昔前は、勝手に理事会で「更に10年、返済期間を延長」など決めていたが、裁判で負けてしまい、返済がノルマとなって以来、大量の倒産劇が見られた。
そしてこの傾向は今後とも変わらないと言われている。
要は、ゴルフ場会員権は、もはや資産価値はないと思わなければならない。
MIKOさんのように、「預託金が返ってくるから」と、超楽観的な気持で会員権を購入してはならない。

以上、ゴルフ場会員権で結構痛い目にあった男の、体験に基づく貴重なアドバイス
一人の少女(かな、オバ様かな??)が痛い目に逢う事を救ったとすれば、今までの死屍累々の体験も無駄ではなかった。(と強がり)