昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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テレビゴルフ観戦で青木功の優勝に感激!

男子プロのトーナメント、片山晋呉の三連覇がかかった「ABCチャンピオンシップ」。
最終18番で片山のバーディーパットが外れ、ミノザとドンファンのプレイオフでミノザが圧勝。
女子プロは、全美貞が古閑美保に逆転勝ち。
これも最終18番で、先にバーディーチャンスにつけた古閑に対し、更にピン近く、我々の世界で言う「OKバーディー」の位置につけ返した全のスーパーショットに目を見張ってしまった。

しかし、最も印象的だったのは「日本シニアオープン」の青木功
16番のパー3は1メートル強、最終18番では5メートル程のバーディーパットを見事に放り込み、昨日の段階で室田淳と6打差あったのに、絵にかいたような逆転勝ち。
エージシュートを達成した今日の優勝でも、最後のバーディーパットを決めた瞬間の目の輝きは、
全盛時代の強い青木を彷彿とさせるに充分なものだった。

勝ったからそう見えたのかもしれないが、青木の人相が実によくなっている。
若かりし頃の彼は、勝った後のインタビューも軽薄そのものだったが、最近では「世界の青木」が態度にも言葉遣いにも滲み出ている。

その昔、青木功は飯能ゴルフクラブの所属プロだったが、金がなく、ゴルフ場の会員有志が遠征資金を援助していた時代があったのだが、しかし、そんな人たちへの感謝の言葉を述べるでもなく、多くの人の顰蹙を買っていたらしい。
また、「宵越しの金は持たない」生き方は、若者特有の粋がりがあったのだろうが、その為、職場結婚した最初の奥さんとも別れ、いわば破滅型のゴルフ人生だったと聞いている。

しかし、アメリカへ渡り、全米オープンでニクラウスと死闘を演じ、世界四大陸で勝利を収めた頃から、再婚したチエ夫人の影響の所為かファッションの趣味もすっかり変わってきた。
同時に、ゴルファーとして世界で実績を積むに従い、すっかり貫禄と風格を身につけてきている。

青木は、アメリカのトーナメントでスタート前に中学卒と紹介される事を気にして、「自分にも学があったら」と嘆いた事があるらしい。
しかし、その時友人から「君は中学を卒業してゴルフ一筋に来たから今日がある。普通の生活をしていたら、ここで皆に尊敬される事はないのだ」と諭され、心が軽くなったと書いていた。

地位が人間を作る。
青木を見ているとつくづくそう思う。