昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

お帰りなさい、小沢党首!

小沢一郎が、突然の辞意発表を「恥を忍んで」撤回し、民主党党首に復帰した。
ブーイングの嵐だったが、僕は結構な事だと思っている。

いろいろの報道で、今回の辞任劇に繋がった大連立案の真相が少しずつ分かってきた。
黒幕は、読売新聞首席渡辺恒雄中曽根康弘元首相。
この二人が描いた絵に、まず福田首相が乗せられ、小沢は彼の持論である「国連中心主義」容認の餌に釣られ、二人で大連立の話し合いをしたようだ。
結果は、福田はほとんど無傷で、民主党の混乱を高みの見物。
一方の小沢は、世論と民主党内から袋叩きにあい、民主党党首辞任表明のダッチロールを呈した。

キーワードは、辞任会見で小沢が発した一連の痛烈なマスコミ批判。
彼は、「マスコミは、大連立を小沢が持ちかけたと意図的に記事を捏造し、自分を陥れようとしている」と、朝日、日経以外の新聞社を批判した。
これが、特に読売新聞が一面で書いた「大連立は小沢からの提案」への不信感である事は想像に難くない。
黒幕渡辺の行状に全く触れる事なく、一方的に小沢仕掛け人説を流した読売新聞に腸が煮えくりかえったのだろう。

福田は、「今後はテロ特措法にはこだわらず、国連中心主義とする」と、小沢の心をくすぐった。
小沢は、これを持って民主党内をまとめ切れると思った。
しかし、多くの民主党員は小沢ほどの危機感はない。
次回の衆議院選挙で勝てると楽観的なので、大連立などの大構想を理解できない。
小沢は、自分を過信していたし、騙された。
「甘い!」と言われても仕方がない。

しかし小沢には、党首会談時の福田との打合せ内容の飛び道具がある。
開き直り反撃すれば、一気に情勢が流動化する。
僕は、日本でも二大政党政治が根付くことが良いと思っている。
しかし、それは今の自民党民主党の組み合わせではない。
自民党民主党も、大変広範囲のイデオロギーの集合体であり、何をするにしてもまずは自分の政党の反対派との調整が必要となっている。
両党ともスピードが必要な時代の政党ではない。
それでは、自民党民主党も再編し、新たな二大政党を作り上げればよい。
「壊し屋」小沢の存在意義はそこにあるような気がしてならない。