昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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難航する立憲と国民の民主党合併劇

どうでもいい話だが、立憲民主党と国民民主党の合併交渉が、なかなか進捗しない。

生々流転の果てに、今では国民民主党に所属しているらしい小沢一郎は、「合併は国民への約束」などと発言しているが、いつそんな約束が交わされたのだろうか?

両方の党に関心のない当方は、全くカンクルージョン(感狂う)だ。

小沢一郎は、合併の旗振り役を以て任じているようだが、小沢が昔取った杵柄で「剛腕」を発揮しても、双方の思惑違いが大き過ぎて仕切り直しを繰り返している。

 

かってはマスコミに、壊し屋の剛腕幹事長と持ち上げられていた小沢一郎だが、所属する政党の相次ぐ分裂劇で、直今では手兵がわずか5名弱にまで減っていた。

自民党にいれば、総理大臣の座が約束されているとまで評価されていたが、それも田中角栄とか金丸信のような、薄汚い親分が健在であればこその話だ。

後ろ盾が両方とも金線スキャンダルで失脚し、田中派の後継、竹下派の跡目相続でも負けてしまい、小沢一郎自民党を離党せざるを得なくなった。

その怨念から、細川護熙を担ぎ出した連立政権で自民党を下野に追い込み、その後、改革派対守旧派の対立構造をデッチアゲ、民主党政権を実現し、幹事長に納まった時が小沢一郎の絶頂期だった。

しかし民主党でも、強引な政権運営を重ねるものだから、鳩山由紀夫の後継争いで、史上最低総理との悪名高い菅直人にまで負けて、民主党を飛び出していった。

この後は、党名を変えるたびに、まるで坂道を転がるように所属議員が減り続け、それにつれて、主張が反自民党、反安倍政権に先鋭化されていった。

政党の合従連衡では、共産党にまで秋波を送ったとどのつまりが国民民主党入りだ。

ところが、落ちぶれ果てて身を寄せたこの国民民主党が、まるで頼りにならない。

万策尽きた策士、小沢一郎は、国民民主党立憲民主党に売り渡すことで、野党政治家の中に影響力を残そうと足搔いている。

 

ところが国民民主党には、何を根拠にしているのか分からないが、自分たちは立憲民主党と同格だとの思い込みがある。

合併するのなら対等が条件、よって党名は変更しなければならないし、役員構成も同数だと主張して譲らない。

立憲民主党にとっては、今回は持参金目当ての吸収合併しか考えていないので、こんな国民民主党の要求は絶対に飲めない。

金欠の立憲民主党にとって、そもそも国民民主党の魅力は、彼らがため込んでいる政治資金だけなので、「余計なことを考えずにサッサと吸収されろ」が本音なのだ。

 

また両党の所属議員にとっては、この合併劇は一身上の大事件だ。

両党とも、比例復活ゾンビ議員が大量に存在しているが、彼らにとっては、合併後の比例区の順番だけが関心事だ。

仮に合併の結果、自分の順番が下がったら、命綱の比例区復活が不可能になる。

そんな利己的な思いから、両党の合併に反対している議員も多い。

 

しかし合併が進まない一番の理由は、何とも大義名分が見つからないことだ。

表面的には「自民党の一強体制を打破するために、野党が一致協力しなければならない」と言うが、そもそも党名から分かるように、元々は両方とも民主党だった。

 

それが民進党に変わっても行き詰まった時に、山師、小池百合子の口車に乗った連中が国民民主党で、排除されたのが立憲民主党でしかないのだが、今では勿体ぶってところが、原発再稼働や憲法改正などの、政党の根幹となる政策に違いから別々の政党になったと勘違いしている。

今回もまた、希望の党合流のドタバタ劇と同じ、議席目当ての合併がバレると、さすがに国民からは呆れられ、絶対に支持率が上がらない。

何としても、一つにまとまるには、誰もが納得する根拠がなければならない。

しかし、どう探してもそれがないのだ。

本音は、立憲民主党にとってはカネ、国民民主党にとっては選挙対策なのだが、表立っては絶対にそうとは言えない。

その癖に、世間体は気になるものだから、やれ党名がとか、支持率の差がとか、議題だけは豊富だが、いくら侃々諤々の議論を重ねても解決策が見つからない。

 

そもそも両党を合併しても、支持率は10%に遥か届かないのだから、最初からこの話は、ごまめの歯ぎしり程度でしかない。

それを当事者たちだけは、議員としての生き残りとメンツをかけて騒いでいるのだから、始末が悪い。

両党とも、既に時代遅れであり、国民の野党への期待、要請に応えきれないないのだ。

最近の選挙結果で、社会党以来の「何でも反対」政党がお呼びではないことは明白だ。

自民党にとって代わる、具体的な政策を持った野党が求められているのに、やっていることは両党とも、ご先祖様と全く同じ、与党の揚げ足取りだけだ。

これではいくら外観を変えたり装っても、期待される野党像には近づかない。

 

相も変らぬ、野党のゴタゴタ振りに、与党・自民党の高笑いが聞こえる。

両党が妥協の上、何とか合併にこぎつけても、超マイナー野党でしかない。

もしも両党の我が儘が続き、合併がご破算になれば、野党の支持率は更に低迷する。

どっちに転んでも、自民党には何の打撃にもならない。

与党支持者としては余裕綽々の高みの見物で、実にありがたい両党の合併劇だ。