昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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先輩ゴルファーへの感謝

大よそ一年前8月の月例での出来事。

Yさんは我がホームコースの役員さんで、一緒のプレイは二度目。
素晴らしいジェントルマンプレイヤーだ。
数ホールプレイしたところで、「あなたは海外勤務の経験があるのですか?」と質問された。
「外国には仕事で行く事は多いのですが、住んだ事はありません。で、どうして?」と聞き返すと、「日本人の大半はナイスショッ!と言うが、あなたはグッショッ!と掛け声をかけるから」と答えられた。
確かに外国人は「ナイスショット」とはあまり言わない。
細かい事に気がつく人だなと感心した覚えがある。
ご本人は、「アメリカに数年間勤務した事がある元技術屋」と自己紹介された。

その日はソコソコのゴルフだったが残念ながら入賞できず、プレイ後のクラブ本数のチェックをしていたらYさんが近づいてきた。
「僕がシングルになったのは62歳の時で、その後更に7まで上げる事が出来ました。あなただったら必ずシングル入りができます。頑張ってください」
親切に、そう言って励ましてくれた。

正直言って、シングルハンディプレイヤーなんて夢のまた夢、その時までは自分がなれるなんて全く考えた事がなかった。
ただ、プレイの後に実際の経験に基づいてわざわざ励まして貰った事で、「年はとったが、まだまだゴルフの腕前を上達できるのでは」と分不相応に期待したし、そんなYさんのちょっとした心づくしが随分と嬉しく、また勇気づけられた。
そして、「よしッ!シングル入りを目指して真面目に月例に取り組んでみようかな」と、漠然とながらも思った。
それから一年間近く掛かったが、今回晴れてハンディがシングルになった時、Yさんからの激励の言葉を思い出した。

中高年黄昏族になると、公私共いい事よりも悪い事が圧倒的に増えてしまう。
容姿、体力、知力の全てが衰えていく事を、嫌になるほど実感する。
しかも自慢じゃないが、僕は決して運動神経が優れているわけではない。
また、どちらかと言えば不器用な方だ。
よって、僕は30年以上もゴルフ歴がありながら、一年前までは向上心には無関係。
ゴルフをうまくなる為に道具に凝る事はあったが、地道に努力するなんてまるで別世界でしかなかった。

そんな冴えない男に、ゴルフは何と素敵なご褒美を用意してくれたのだろう。
蝋燭の最後の一輝きにも似た、人生のお駄賃があった。
今度は誰か一人でも、そんな僕のゴルフ歴を参考にしてくれたらうれしい。