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核兵器廃絶の為に核武装

8月9日は長崎の原爆の日
続いて15日には終戦記念日が来る。
1945年の悲惨な原爆の被害を思い、二度と核兵器が使用されない事を祈る。
今年はアメリカのオバマ大統領が「核兵器のない世界の実現」を訴えたので、いつにも増して核兵器廃絶を訴える声が多かった。
オバマ大統領を長崎に招待しよう」等の声も上がっていた。

しかし残念ながら、こんな運動や呼びかけで世界中の核兵器がなくなる事は絶対にあり得ない。
誰にとっても、いつ何時核戦争が勃発するのか分からないよりも、核兵器のない世界が良いに違いない。
世界で唯一の被爆地長崎や広島では、毎年原爆の日になると年中行事のように核兵器廃絶を訴える。
しかし原爆投下から65年も経ちながら、核兵器は減るどころか世界中で増え続けているのが現実だ。

オバマ大統領が「核兵器廃絶」と唱えるのはまるで偽善でしかない。
何故なら、世界で一番核兵器を所有しているのがアメリカそのものだからだ。
アメリカは自国の核兵器を背景に、未だ核を持たざる国に圧力をかけているにすぎない。
こんな勝手な理屈が説得力を持つはずもなく、北朝鮮は核実験を繰り返している。
またロシアや中国だけでなく、インドやパキスタンまで核兵器を所持する時代なのだ。

では、アメリカが世界中に範を垂れ、真っ先に自国の核兵器を廃棄したとしよう。
その時、世界中の核兵器所持国がアメリカに追随する可能性は極めて少ない。
むしろ核兵器を持たない事で、アメリカ外交の限界が露呈してしまうだろう。

日本が、唯一の被爆国である事や核兵器の悲惨さを強く訴えれば、それで核兵器のない世界が実現できるなんて幻想でしかない。
世界中には、歴史的に対立してきた民族や、宗教の違いで抜き差しならないほど憎み合っている国家が存在している。
平和を訴えれば、平和を祈れば、世界が平和になるのなら、こんなに楽な事はない。

「人類、みな兄弟」は美しい言葉だが、誠に残念ながら現実の世界では「自分の兄弟を守る為には、敵を殲滅しなければならない」との価値観が優先される。
皮肉な事だが、核兵器を根絶する為には、核兵器武装する事で強い外交的手段を持つしかない。