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菅首相は身を引かれた方が!

温家宝菅直人間の、昨年10月ブリュッセルでの会談内容が明らかになった。

わが愛読紙産経新聞は、菅直人温家宝首相との所謂「廊下懇談」で、尖閣問題について「温首相は日本の立場をご存じでしょうから、今日は言いません」と語ったと報じた。
自民党の斉藤健に問題視された時、菅直人は「懇談では尖閣諸島はわが国固有の領土であり、領土問題は存在しないと申し上げた」と強調したが、「では記事は嘘か」と畳みこまれると、「今申し上げたことに尽きる」と、記事への直接の反論は避けた。

菅直人の言い訳は弱々しい。
尖閣列島を巡る中国に対する日頃の菅直人の言動から見ると、この程度の事しか言えていないと思われる。
しかしこの台詞、「温首相は日本の立場をご存じでしょうから、今日は言いません」は、マズイ。
極めてマズイ。
これは日本では通じるが、国際舞台では最悪の台詞だからだ。

黙っていても通じる、以心伝心の世界は日本だけ。
少々不利な状況でも、必死に自分の利益を主張するのが国際交渉。
こんな英語にも中国語にも通訳の仕様の無い台詞を、日本の代表者が喋ってしまったとなると、中国側からは、嵩にかかって攻撃される。
英語に直訳すれば、「I think (hope) you are understanding our situation, so I don’t need to say anything.」だろうが、単なるsayではなく、insist、即ち何も主張しないと理解されてしまう。
温家宝は「日本は何も主張しないと言った。中国の主張を認めた」と思ったはずだ。

初めて海外赴任する時に最初に注意されるのは、例え自動車事故を仕出かしても、決して「Sorryと言ってはいけない」と聞いた。
また僕自身も、「交渉の途中では、簡単にYes.と言ってはいけない」と注意された。
日本人同士では「どうもすみません」から交渉が始まるが、謝罪したと認識されると、途端に全面的に悪くなってしまうのが国際社会だ。

日本人は、隣にいる人が自分に危害を加えるとは思っていないが、常に敵味方にわかれ殺伐とした領土争いを繰り返してきた国際社会では、隙を見せると一気につけ込まれてしまう。
僕自身が、菅直人同様の英語初心者だから良く分かる。
英語に自信がなければ、通訳付きの日本語で自分の利益を主張しなければならない。
相手の善意に期待した遠慮深い態度では、墓穴を掘り日本の国益を著しく棄損する。

海外では、常に自信なさ気な態度で不気味な笑顔しか見せない菅直人は、ハードネゴシエーターばかりが跋扈する国際社会で通用するリーダーからは程遠い。