昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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アァ、深淵なるゴルフ!

最近、ゴルフの調子が悪い。
実はスコアが悪いので、ゴルフの事を考える気がしない。
その原因も、はっきりしている。
先ず、ドライバーが安定しない。
続いて、アイアンはサッパリ。
そして、最後のパターが決まらない。
要は、全部悪い。

従来は毎週欠かさずゴルフ場に通っていたのに、今や月に二回程度。
そのうちの一回は、仕事や渡世の義理でやむを得ずのモノがあり、自ら進んでってのは文字通り激減。
そんな中でも一念発起、先週土曜日は天気予報があまり良くないのに、三週間ぶりにホームコースへと赴いた。
午後から雨の予報なのに、好き者がソコソコに集まっている。
「まぁ、チャチャッとやりましょう」と、9時にスタート。
ドライバーは、「あの辺に行けばいい」程度のいい加減さで、ブンブン振り回す事にした。
パターは、「どうせ五回に一回しか入らない」と、最初から解脱の境地に至っている。
最大懸案のアイアンは、ベトナムで使ったSヤードクラブでヒントを得た。
今まではどうも、「スウィープ打法」になっていた。

なんて小難しい名前を付けて分かった様な事を言っているが、ベトナムのゴルフでのミスショットで閃いたものだ。
ダフッたのか、トップしたのか、それすら分からないのだが、結果としてターフを思いっきり取ったのが大ナイスショット。
それまでよりも無茶苦茶に高く上がって、尚且つ10ヤードは距離が出た。
当方の場合、これだけの材料があれば、悟りが開ける。
それを確かめたくて、のラウンドだった。
ところが、良くも悪くも、今まで身についていた打法を変えるのは簡単ではない。
かなり注意している積りでも、いつの間にか元の黙阿弥状況に戻っている。
それでも不調のズンドコの頃に比べれば、かなりカイゼンの跡が見られる。
きっと来週もまた、ホームコースで当方の雄姿が見られるに違いない。

ところで、ゴルフは何故にこんな些細な事で、結果が大きく変わってしまうのだろう。
僕の友人は槍投げで国体に選ばれる程の有望選手だったが、ゴルフはちっともうまくならない。
理由を聞くと、「自分がやってきたのは、槍を投げる瞬間に全てのエネルギーを注ぎ込むスポーツで、正確さを求める物ではなかった」と言う。
ド素人ゴルフ評論家の当方、恐らくはこれこそがゴルフが他のスポーツと決定的に違う部分だと確信する。
他のあらゆるスポーツでは、肝心の時にはあらゆるエネルギーを奮い立たせる。
言わば全力投球の競技だが、ゴルフでは常にコントロールの概念が付きまとう。
ドライバーでさえ、ある範囲にとどめる事が要求される。
二打目、三打目、パターでは、ここまでしか飛ばせない制約がある。
肉体を駆使する頻度も、他のスポーツほど過激ではない。
しかし、なかなか上手くならない。
当方、今迄に悟った回数は煩悩の数を遥かに上回っているだろうが、いつまでたっても安定しないゴルフを続けている。

今度の悟りが究極の物であって欲しいが、経験的に見れば、次のゴルフでまた違った壁にぶち当たっているに違いない。
それを楽しい事と思わないと、ゴルフを続けるのが辛くなる。
その諦めこそが、ゴルフの悟りかもしれない。
ゴルフとは、全米オープンで悩む石川遼にも、まるで初歩的な悩みを繰り返すド素人の当方にも、レベルを超えて何とも厄介で、奥の深いスポーツだなァ。