昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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マレーシアとタイの国境の町

マレーシアを北上すると、タイとの国境に至る。
そして、その国境を越えて、タイで三番目の大都市HATYAIに来た。
人口は百万人以上いるらしい。

そもそも今回の旅は、マレーシアの取引先との調子の良い話から始まった。
   顧客「タイとの国境付近には、素晴らしいゴルフ場がある。」
   当方「それは魅力的ですね、やりたいですネェ」
   顧客「じゃあ、是非やろうよ。僕が準備するからネ」
   当方「OK,OK。タノシミにしていますね」
と、よくある酒飲み話なのだが、問題は取引先がこの話をスッカリ本気にしてしまった事にある。

今回、当社の担当者が変わったので、紹介を兼ねてマレーシアを訪問したのだが、先方の専務さんが気を利かして、タイHATYAIのホテルとゴルフ場を予約してしまった。
よくよく聞くと、マレーシアの工場から国境まで二時間、目的地はソコから更に60辧
国境越えの手続きがあり、しかも途中の交通渋滞は当たり前と聞くと、一気に熱が冷める。
恐る恐る「お忙しい専務さんの時間をとって申し訳ないから、やめましょうか」と持ちかけるが、先方の窓口からは、「彼がとってもタノシミにしているから、是非決行して欲しい」と促されて、もう逃げようがない。
身から出た錆とは言え、ほとんど二日がかりの大遠征となってしまった。

国境までは、マレーシアの会社が車を用意。
ところがその車は国境の駐車場までで、そこからはタイのツアー会社が準備したタクシー(と言っても10人乗りのワンボックスカーだが)に乗り換え、一路HATYAIを目指す。
「面倒臭いシィ、そのままタイに乗入れたら」と尋ねると、盗難車チェックとか、ガソリンの密輸、武器や麻薬の持込とか、とにかく国境ではトラブル満載なので、乗換えないと手続きが大変らしい。
「そんなの、山から来ればどうするの」と聞くと、「山は軍隊が警備している」由。
国境が海で囲まれている日本では、陸続きの国同士の緊張感はなかなか理解できない。

肝心の道路事情は、予想を遥かに上回る大渋滞で全く進まない。
途中で運転手が、「この先に自分の家があるので、ちょっと一休み」など、ふざけた事を言う。
最初は冗談と思ったが、本当に自分の家で一旦休憩してしまったので、更に予定より1時間以上遅れてホテルに到着。
この日は何でも、タイ王室のプリンセスのHATYAI市視察旅行で町中が厳重警戒に加え、ラマダン明けのマレーシアムスリムが大量に観光に押しかけている為の交通渋滞で、ホテルは満室状態らしい。
町一番のホテルは、プリンセス様ご一行が全て借切り。
こっちは、二流ホテルで我慢しなければならないが、それでも三ツ星なので捨てたものじゃない。

到着するや否や、すぐに市街のタイ料理店に向かう。
タイ最南端、一番端っこの町のタイ料理にしては、美味い!
かなり有名な店らしい。
例のトムヤムクンスープに舌鼓を打って「お代わり」したら、「こんな辛いものを喜ぶガイコクジンは少ない」と、現地ツアー会社社長が驚いていた。
日本人とタイ人は、凹凸が少ない扁平顔で似たようなもの、当方はゴルフ焼けで顔色もタイ人並み。
それでも一応、彼の地ではガイコクジン扱いを受ける。
ひょっとしたら、彼らにはトム・クルーズ似のアングロ系の顔に見えているのかもしれない。

腹が一杯になったので、続いてタイ式マッサージへ。
二時間コースを頼んだが、その痛い事!
バンコクのタイ式マッサージはソフトタイプで気持ちが良いだけだったが、HATYAI式は、激痛に顔がゆがみ呻きが漏れる程にハード。
しかしマッサージのオネエサンは、そんな当方の苦しさなどどこ吹く風で、当方の体を更に強烈に捻じ曲げる。
終わった直後は体中の筋肉が悲鳴を上げ、歩くのがやっとの状態。
翌日のゴルフが心配になるほどで、みっともないが、蟹股でホテルに戻った。