昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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岩室温泉へ湯治の旅

お盆は、温泉での骨休めと決め込み、我が家からおおよそ450㎞も離れた岩室温泉の老舗「高志の宿 高島屋」を予約した。
http://www.takasimaya.co.jp/?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=takashimaya
ところが予定の三日前の夜、妻が体調を壊し、嘔吐した(らしい)。
とてもドライブは無理のようなので、やむを得ず翌日キャンセルする事にしたが、キャンセル料は料金の30%負担なので、約25千円。
全くのムダ金なので勿体ないが、妻の健康には代えられない。
スッパリと諦める事にしたが、生来の節約体質(別名「ケチ」)の妻には、自分の所為で多額のキャンセル料が発生するのが耐えられなかったのだろう、何と翌日には、元気を取り戻したので予定通り温泉行きを決行すると言う。

ところが今度は、僕の方が前日のゴルフで熱中症にかかってしまった。
ふくらはぎが痛いので、運転が大丈夫かと心配になってくる。
しかし前日のキャンセル料は、更に負担額が増えて50%、40千円以上の出費になる。
妻の方は食中りなのでやむを得ないが、当方は不要不急のオ遊びゴルフが原因となると言い訳ができない。
ここで断念したら、長年に亘って意地悪をされるかもしれないので、決死の覚悟で出発の日を迎えた。

天候は快晴、猛暑。
愛車「SAI」を駆って、一路目的地を目指す。
但し、帰省ラッシュの真っ只中なので、所々で大渋滞が予想される関越高速道路を敬遠。
些か遠回りだが、カーナビで常磐高速から磐越高速道路経由をセット。
例年通り、関越や東北高速道路は25㎞以上の大渋滞が予測されているが、常磐高速道路はスイスイと走れる。
磐越高速道路に至ると、更に車数が減る。
周囲の車は、悉く制限速度を遥かにオーバーして走っている。
いつもは無事故無逮捕がモットーの「模範的」ドライバーの当方、「和を乱すのは本意ではない」と、嫌々追随してビュンビュン走っていたら、いつの間にか先頭で飛ばしていた。
途中、サービスエリアで「とろろなめこ蕎麦」580円の昼食をとっただけ、5時間ほどで目的地、岩室温泉「高志の宿 高島屋」に到着した。
チェックイン前に番頭さん(今風に言えばマネージャーか支配人)が、この旅館の曰く因縁を事細やかに説明してくれる。
何でも300年ほど前、三日三晩、当主高島屋誰ベエの枕元に老翁が立ち、源泉の場所を教えてくらたらしい。
西洋の教会には、キリスト様の教えを絵画にして表しているが、この旅館も老翁のお告げから原泉を掘り当てるまでの物語が、大きな絵画で示されていた。
更には、明治天皇がお休みになった部屋とか、つい先月この旅館で行われた将棋の棋聖戦羽生善治渡辺明)対局場面、その他有名人のテレビ撮影の写真が飾られている。
また地元に住んでいた良寛和尚も度々訪問したとの事で、その彫像も鎮座していた。
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オトコには分かり難いが、家事に休日がない妻の立場には、上げ膳据え膳、後片付けの心配皆無の旅は、何よりの命の洗濯らしい。
そんな妻へのゴマスリもあり、温泉旅行などめったとない機会なので、この旅館の一番の贅沢コース、「柊の間」を頼んだ。
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その結果、部屋は室内温泉付き、食事も部屋出し。
しかも料理は、名物「のどぐろの塩釜焼き」入りフルセット。
これは美味かった。
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部屋から見る庭もまた絶景。
既に枯れてしまった松の大木の巣箱にフクロウが住み着き、子供が出来たらしく、宿泊客が仰ぎ見ていくが、残念ながらこの日はフクロウ様のお姿を拝見できなかった。
硫黄分を含んだ泉質の風呂は、入る度に肌が滑らかになるような気がしてくる。
結局、二日間で五回も温泉を味わってしまった。

翌朝、部屋出しの朝食を摂り、チェックアウト。
この界隈では有名人の女将の見送りを受け、35㎞離れた良寛記念館へ。
途中、海水浴場が並ぶ海岸線を抜け、新潟で一番の景勝地良寛記念館は、入館料400円にしては実にチャチなモノだったが、遠く佐渡島を見渡す日本海の景色は、確かに一見の価値あり。
帰りに観光客でごった返す寺泊港の市場で新鮮な海の幸を買い込み、今度も渋滞を避け、磐越経由常磐高速道路を利用して、午後6時半に無事に帰宅した。
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今回の温泉の効果か、ふくらはぎの痛さが激減した。
温泉にはこんな薬効もあるとしたら、大散財の元がとれた気分だ。