昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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夫婦ゴルフの極意は「以和為貴、無忤為宗」

最近の我がホームコースは、メンバーの入れ替わりが激しい。
昔は我がホームコースの会員権価格はソコソコだったが、理由ははっきりしないものの、最近ではかなりの値ごろ感が出ているからだろう。
株価と一緒で、会員権の相場も、必ずそうなるだけの背景がある。
メンバーの中には会員権業者もいるが、彼は「フクシマ原発の影響です。ホットスポットと噂された関東のコースは全部値崩れしたから」と尤もらしい理屈を言うが、絶対にそれだけではない。
僕のホームコースは律儀に、毎年決算書を送付してくるが、それによると昨年度は顧客数が減少し、大赤字を計上していた。
更にどこもそうだが、赤字を補填してくれる親会社の経営も、決して盤石で安心できるモノではない。
この親会社は、アベノミックスによる円安のお蔭で今年度は少し持ち直すだろうが、日本の中堅製造業なので、とても前途洋々と言えない。
そんなこんなで、我がホームコースの最近の相場低迷になっていると思っている。
会員権だけでなく、期間限定らしいが、書替料まで大幅値下げになった。
これはコース側が、会員権の流動化で収入を増やす事を画策しているからだ。
その昔は、「メンバーが固定、あるいは定着する事で落ち着いたクラブライフを目指す」などを謳い文句にしていたが、窮すれば貧す、貧すれば鈍すで、そんな美辞麗句に拘る余裕がなくなっているようだ。

先週末のゴルフは、そんなコースに最近入会した御仁とその奥方、もう一人は、その新入会員の紹介者とのプレイ。
やっとハンディ34をとったばかりの新人会員氏は、マァそのハンディ通りの腕前なのだが、奥さんの方は、力強い球筋で男性並みに飛距離を出す。
クラブは全てご主人のお下がりなので男性仕様だが、それであれだけのショットが出来るのだから、将来性は間違いなくご主人よりも上。
余計なお世話ながら、「自分に合ったクラブチョイスをすれば、格段に良くなりますよ」とアドバイスしておいた。
ご主人は、「それなら、そのお下がりを私が使いましょう」と、屈託がない。
いつも思うが、我がホームコースに集うご夫婦プレイヤーは、悉く仲がいい。

ただ、「それでは奥さんもメンバーに」となると、一筋縄ではいかない。
先ず女性会員権は、女性からしか入手できない。
元々女性会員は少ないので、ほとんど出物がない。
よって男性正会員の三倍近い相場だが、それでも申込後、かなりの間待たなければならない。
女性用ロッカーや風呂が手狭なのでやむを得ないらしいが、ゴルフ人口が減少している中で、年寄と女性だけは成長分野なので、コース側も何とか策を練るだろう。

今は妻の「50歳」肩で中断しているが、一時期我が家も夫婦でゴルフに興じる事があった。
しかし不思議なもので、妻たるもの、赤の他人のアドバイスには従順でも、夫のアドバイスには強く反発する。
また夫側も、同伴者への遠慮もあり、ついつい強めの口調で注意したりする。
そうすると夫婦仲の雰囲気が怪しくなり、その結果同伴者に余計な気配りをさせたりしてしまう。
だから仲良く夫婦でプレイするカップルを見ると、ついつい「羨ましい事で」とお世辞を言う。
そうすると秘訣が披露されるが、それは「構わない」、若しくは「褒める」事らしい。
夫婦だからと言って、遠慮なく思いを口にすると絶対にダメ。

この辺は会社と全く一緒で、出来の悪い上司は見て見ぬ振り、出来の悪い部下は褒めて育てるのがサラリーマンの処世術と言われる。
伊達に40年以上、世間の荒波に揉まれ続けたわけではないのに、嫁さん一人マネージできないなんて全く持って情けない。
ホームコースの夫婦関係の達人たちを見るにつけ、家庭でも会社でも人間関係で至らなかった部分を再認識してしまう。