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イ・サンヘのペナルティ事件

別に、韓国と韓国人が嫌いだから、偏見や悪意を持って見た訳ではない。
しかし日本ゴルフツアー選手権の、イ・サンヘの言い訳は見苦しい。
あれはどう見ても、ごみを払った後に、パターのラインを押さえ付けている。
競技委員は全員が「指でラインを押さえた」と見ていたし、テレビ解説の加瀬茂樹も「押さえたように見える」とコメントしていた。
それを「擦っただけ」と言うのは、ゴルファーとして失格だ。

未勝利の竹谷佳孝はアップアップの状態で、17番、18番を連続ボギー。
この伏線は、16番パー3にあった。
それまで絶好調で、ロングパターを決めまくっていた神がかり気味のパッティングが、わずか2mのバーディーパットなのに外れた。
イ・サンヘの方は、竹谷をヒタヒタと追い上げ、18番でついに捕まえ、さぁプレイオフと思った時のハプニングだった。

問題の11番グリーン上のシーンは、ライブで見ている時には全く気が付かなかった。
寧ろ、ロストボール寸前から、ピンを遥かにオーバーしたのに、よくぞ2パットでボギー納めたものと、イ・サンヘのプレイぶりに感心していたほどだ。
しかし改めて再生ビデオを見てみると、イ・サンヘは、明らかにパターラインを指で抑えているだけでなく、マークの仕方も感心できたものではない。
その昔、未だ現役バリバリだった鈴木則夫が、外国人選手(グラハム・マーシュだったカナ?)に、「君も日本を代表するゴルファーなら、マークする時には、必ずボールの真後ろに立ち、真後ろにマークを置くように」と注意されたらしい。(ある番組で鈴木自身が話していた)
横からマークすれば、ボールが本来の位置からズレル恐れがあるからだ。
僕も、「成るほど、そういうものか」と大いに納得し、それからは必ずボールの真後ろまで回ってマークするようにしている。
我々素人なら、そこまで神経質になる必要はないかもしれないが、一打一打に生活と名誉がかかっているプロならば、クレームをつけられるだけでプレイにはマイナスになる。
将に「李下に冠を正さず、瓜田に靴を入れず」の心持ちが必要だろう。

現にイ・サンヘは、疑わしい行為をしたばっかりに、競技委員にクレームをつけられ、醜い言い訳をした挙句に2打のペナルティを受け、メジャーを勝つチャンスも逃した。
これは、「自業自得」、「身から出た錆」とは言え、プレイオフでの決着を期待していた多くのファンを裏切った事になる。
それだけでなく、肝心の竹谷選手のツアー初勝利の感激まで、後味の悪いモノにしてしまった。
唯一の救いは、アテストが終わった後に、イ・サンヘが竹谷の勝利を、スポーツ選手らしく祝福したシーンだったが、もっと早く、あの潔さを見せていればと悔やまれてならない。

日本では、超トップゴルファーも、数多くルール違反やマナー違反を繰り返してきた。
アメリカで初勝利を挙げた松山英樹は、グリーンを傷つけた行為だけでなく、グリーン上でマーク跡へのボールの戻し方を疑問視された。
今やアメリカのゴルフ殿堂入りした「世界の青木」だって、アメリカデビューの直後は、グリーン上のごみを指で払う振舞いが、芝を直接に触って芝目を調べていると疑われ、そのシーンの写真付きで「これがオリエンタル・マジック」と皮肉られた。

今回のイ・サンヘの態度は、お世辞にも褒められたものではないが、彼はまだまだ若い。
これを梃に、疑わしい行為を一切しなくなれば、「世界のイ・サンヘ」になるのも夢ではない。
ゴルフの方は、確かに上手い。
ショットは、優勝した竹谷よりも凄味があった。
後は人品骨柄を磨く事だが、果たして如何なモノだろう。