昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

やっと安保関連法案が衆議院通過へ

安保関連法案は、強行採決衆議院を通過する。
ヤットコサで法案成立の目処が立ったが、野党、委員会での民主党の足掻き振りは、実に見苦しいモノだった。
この政党は、既に歴史の藻屑に飲み込まれ消滅してしまった、往年の社会党以降、全く成長の跡が見えない。
 
安倍政権は「議論が尽くされていないのに、強行採決をするなんて」と非難されている。
野党や反対派からは、説明不足も指摘されている。
マスコミのアンケートによると、依然として八割近い回答が、「説明不足」らしい。
安倍晋三も、ネットテレビに出演して「アソウさんが不良に絡まれて」と分かり易い例を持ち出した積りが、「こんな重要な問題なのに軽薄、軽率だ」と反撃され、ちっとも効果が出なかった。
三人の憲法学者から、今回の法案が「憲法違反」と指摘されたのも利いている。
日本の統治ルールの最高峰である憲法に違反しているとなると、格好の批判材料になる。
最早いくら政府が努力して説明を繰り返しても、反対派は聞く耳を持たない状況になっている。
更には、マスコミを挙げて、説明不足を連呼されるのだから、安倍政権は分が悪い。
 
しかし敢えて言うが、政府がいくら説明に努力しても、いくら審議の時間をとっても、アンケート結果が「充分な説明」になる事はない。
何故なら説明不足と言うのは、いくら丁寧な説明を聞いても、安保関連法案そのものに賛成する気持ちが全くない連中だからだ。
強行採決反対」と騒いでいる連中は、強行採決に反対しているのではなく、安保関連法案そのものに反対しているのだから、この法案が廃案にならない限り文句を言い続ける。
元々「この法案は戦争につながる」とか、「安倍晋三は戦争が出来る国を目指している」とかキャンペーンを張って、国民の不安感を煽ってきた野党や反対派と、政権の責任として安保関連法案成立を目指す安倍政権とは、話し合いで理解しあえる余地はゼロだ。
 
ここで、考えて欲しい。
戦争について質問された時、「私は戦争が大好き」と答えるような風変りはほとんどいないだろう。
大半は、「戦争は悲惨だから二度とやってはいけない」と思っている反戦論者のはずだ。
反対派から「戦争へ突き進んでいる」と批判されている安倍晋三だって同じだ。
一国の総理大臣にまで上り詰めた人間が、戦争を目指した政治をするはずがないし、もしも戦争になってしまえば、政治家失格の烙印が押され歴史的な汚名が残る。
そんな馬鹿はいない。
安倍晋三は、戦争を避ける為にこそ、他国からの攻撃を防ぐ自衛権が必要と考えている。
備えがあるから攻撃されないと考えるのは、特に中国、一部韓国は信用できないとの認識があるからだ。
しかし安倍晋三への反対派は、自衛の為とは言え武力を持てば戦争につながると恐れる。
こちらは、武器を持つと相手を刺激して抗争につながるので、丸腰の平和主義を貫けば、他国は日本を攻撃する理由がなくなると、近隣諸国を信じているし、むしろ安倍晋三が信頼しているアメリカを嫌う傾向が強い。
戦争を恐れて安保関連法案に反対している人達と、何が何でも安保関連法案を成立させたい安倍晋三とは、戦争をしないとの目的は一緒なのだ。
違うのは日本を取り囲む環境についての認識であり、それがまるで正反対の行動になっているだけだ。
 
僕は、安倍晋三の経済政策、所謂アベノミックスには反対だが、安倍晋三外交政策は支持している。
仮に今回の安保関連法案が憲法違反なら、自衛隊はもっと憲法違反だ。
自衛隊を軍隊ではないと言うのは詭弁でしかないが、憲法で軍事力を放棄しているので、「自衛の為の軍隊」と苦しい言い訳の結果、警察予備隊から出発した自衛隊だが、今や日本国民で自衛隊憲法違反だから不要と主張するのはごくごく少数だ。
60年安保の時は、今回の安保関連法案の比ではない程の、大反対運動が展開された。
あの時も所謂「国民の声」なるモノには、「日米安保で、日本は戦争に巻き込まれる」と、超悲観的な見方が満ち溢れていた。
しかしその後50年以上も経過したが、日本が戦争に巻き込まれる事はなかった。
あの時に安保反対を主張した人は、自分の見方が間違っていた事を認識するべきなのだ。
 
安倍晋三は、今回の安保関連法案の成立に関して、大反対の中で敢然と日米安保条約を締結した祖父、岸信介の姿を自分に重ねあわせている。
いわば、退路を断ち、信念を持って、安保関連法案の成立を目指しているのだ。
その結果については、後世の歴史評価に任せている。
今なお、世界中で戦争は絶えない。
戦争反対と言えば、戦争がなくなる訳でもない。
隣の国は、決して日本を攻めてこないような、そんなお人好しからは程遠い。
情緒的、観念的に「戦争反対」とか、「二度と戦争をしない国」とか、「説明不足」とか、安保関連法案を戦争法案とレッテル張りするとかで反対してきた連中は、南沙諸島に食指を伸ばす中国が、尖閣列島と日本を攻めてきた場合、果たしてどうしようと考えているのだろうか?