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評論家、伊藤惇夫の欺瞞

僕は全く知らなかったが、「評論家」の伊藤惇夫は、ネット社会では「典型的な反日左翼主義者」と言われているらしい。
ネトウヨ、所謂ネット右翼から見ると、伊藤惇夫反自民党、とりわけ反安倍晋三の姿勢が露骨で、報道ぶりに客観性がないと文句を言っている。

元々民主党職員だった履歴からも、伊藤惇夫自民党安倍晋三に批判的なのはDNAかも知れない。


僕は、そんなネトウヨ伊藤惇夫への反発を知らないまま、偶々見ていたテレビ番組を見て、成るほどこのオトコ、伊藤惇夫はヒドイ!と腹が立ってしまった。

この日の話題は、安倍晋三が決めた「新国立競技場案白紙撤回」をどう評価するかだった。
この問いに伊藤惇夫は、新競技場見直しをこのタイミングで打ち出したのは、「安保関連法案強行採決で下がった支持率のリカバリ」でしかない、その結果、国民の関心が安保から新競技場に移ったのがその証拠、みたいなことを力説していた。
 
支持率が急落するのを覚悟の上で安保関連法案を強行採決した安倍晋三に、同じように評判の悪い新国立競技場案を見直す事で、支持率回復を目論んだことは想像に難くない。
しかしそれは、あくまで付録の世界で、一番の大問題は、新国立競技場はそれまでのザハ案でいいのか、あるいはリスクをとっても見直すのか、のはずだ。
 
そして、安保関連法案と同様に、新国立競技場案もまた80%の国民が反対だと、マスコミこぞって大騒ぎをしていたはずではないか。
伊藤惇夫がゲスト出演するTBSの「ひるおび」はその急先鋒で、幾度となく「現行案反対、見直すべきだ」と主張していた。
 
当初は見直しに消極的だった安倍晋三が、コストが倍に上がってしまったザハ案への批判の高まりを放置できず、最終決断で白紙撤回したのだから、褒められる事こそあれ、批判される謂れはない。
もしも伊藤惇夫が指摘した「支持率回復目的のパフォーマンス」批判を気にして、安倍晋三がザハ案白紙撤回を決断しなかったら、今度は優柔不断で首相の資格なしと非難するはずだ。
要は、「安倍晋三のやる事は、全て気に入らない」と白状しているようなモノで、評論家としては問題がある。
 
無論海外では、自分の主義主張を旗幟鮮明にしている評論家もいる。
しかし伊藤惇夫を始めとして、日本の「評論家」たちは、建前としては不偏不党と自称している。
伊藤惇夫がどんな考え方であっても、それは彼の権利であり、他人がとやかく言うべき筋合いではない。
しかし卑しくもテレビコメンテーターとして、それなりの影響力を行使するのなら、自分の立ち位置をはっきりした上で、反対意見を批判するべきだろう。
伊藤惇夫が、「私は安倍政権と自民党には反対で、民主党を支持しています」と宣言した上で、与党を批判すれば、伊藤惇夫の世迷い事に影響される人は少ない。
しかし中立を装いながら、実は一方に肩入れし、一方を貶すのは、視聴者を騙す行為であり卑怯だ。
こんなオトコは、評論家以前に、人間性が信用できない。