フォルクスワーゲン(VW)のインチキがばれて、世界中で大騒ぎだ。
リコール台数は1100万台を超え、アメリカからの課徴金が2兆円を超えるとの見通しらしい。
この数値は世界中の一年間の車販売台数と、トヨタの年間利益に匹敵する。
しかも今後は、各消費者個人レベルでの訴訟まで懸念されていて、被害総額がどうなるのかも分かっていない。
普通の会社なら、間違いなく倒産だ。
昨年トヨタを凌駕し世界一の販売台数になった、ドイツ最大の企業、VWだが、果たしてどうなるのだろうか?
僕が今まで、唯一外車を買ったのが35年前のVWゴルフ、しかも現在問題になっているディーゼル車だった。
当時の流行の最先端を行く車で、トレンディドラマにもよく登場した。
しかし音はうるさいし、初速は遅い。
何よりも細部の造りは、まるでいい加減な仕上げで、すぐにガタが来た。
当時のVWゴルフは三角窓がついていたが、このゴムパッキンを触ると、指が黒くなった。
窓はハンドルで上げ下げするものだったが、このハンドルがポロリと外れた。
日本車では考えられないほどのオンボロ車で、二度とVWは買わないと固く決心した。
当時から、世界的に有名だったVWだったが、それでもこの程度。
消費者の身になって痒い所に手が届くような車づくりをしている国産車に対して、外車が適うjはずはないと思ったものだ。
それ以降、我が家では二度と外車を買う気は起きなくなった。
しかしその後のVWは、トヨタとトップ争いを繰り返す、世界的カーメーカーになった。
ドイツは質実剛健のイメージがあり、VWもまたそんなドイツが世界に誇ったカーメーカーなので、実態を知らない人は、VWは品質も良いモノと信じ込んでいた。
ところが、好事魔多し。
このVWの快進撃を支えたディーゼル車が、実はインチキだったのだから、VWを信じて車を買った消費者は救われない。
今回のVWのインチキで、逆に信用度が上がったのはやはり日本のカーメーカーだ。
またVWとの提携を白紙に戻した、スズキの決断も正しかったことになる。
トヨタは、期せずして世界一の座が転がり込んできた。
日本車にとっては、降って湧いたようなビジネスチャンスだが、一方で、ブランドイメージが壊滅的状況の落ちたVWは、一旦失った信頼を取り戻すのは至難の業だ。
今の世の中は、内部告発が奨励されるので、社内のインチキを隠しおおせるものではない。
にも拘らずVWは、バレルまで10年間もインチキを続けていた。
VWの社員、VWの部品メーカーもまた、今回のインチキの片棒を担いだと批判されるだろう。
一応は、コンプライアンスが最重要とうたっているVWでもこの調子なら、端からそんな意識が欠けている中国製や韓国製など、到底買えるものではない。
改めて、やはり国産が一番だ。