両者の表情や、喋った内容が面白かったので、素人なりに解釈をしてみたい。
予め言い訳をしておくが、あくまでテレビ経由の情報がベースであり、しかも僕は小池百合子が大嫌いな人間なので、見方が偏っているかもしれない。
その辺はご承知おき頂きたい。
浜渦の出演前日、水曜日のゴゴスマは大ハシャギだった。
テレビ的には、視聴率を稼げる絶好のチャンスと見たようだ。
浜渦は
・豊洲汚染は修復可能、むしろ当時は築地の方が汚染されているとの認識だった
・自分の時は外壁は東京都、中の汚染対策は東ガスとの任務分担だったが、これは水面下交渉
・何故その後、 瑕疵担保免除になったのかが分からない
・自分の更迭については、内田茂とも何の拘りもない
・息子と自分の天秤で息子をとった石原も、親として当たり前の対応を割り切っている
・石原とは、テレビ出演前に話をした
・百条委員会に出席し固有名詞を全て明らかにする気はあるが、都からの要請はない
・小池百合子と会う機会はあったが目を背けられた。彼女には自分は都合の悪い人間のようだ
みたいなことを言った。
政治評論を生業とする伊藤は、浜渦に取材もせずに、勝手な思い込みだけでコメントしていることがバレてしまった。
翌日の小池百合子は、「浜渦を百条委員会に呼ぶのか?」との質問に、まるで苦虫を噛み潰した表情で
・浜渦が自分に都合の良いように話したようだが、選挙の応援を頼んだことはない
・むしろその昔、兵庫からの出馬を止められたことがある
・豊洲のキーマンなのでどんどん喋れば良いし、間違っていれば自分も反論する
と答え、百条委員会への出席打診については、明確な回答を避けた。
しかし浜渦は、小池から選挙の協力要請があったとは言っていない。
電話があったと言っているだけなのに、遥か昔のことまで持ち出し浜渦を批判した小池の対応は極めて感情的であり、かなりの不快感で自制心を失ったと思われる。
ここからの推測だが、
・しかし浜渦は、石原には最終責任はあっても、実行した東京都の責任も重いと見ている
・小池にとって、未だに石原を擁護する浜渦の存在と証言は好ましいものではない
・よって何でもオープンを標榜する小池だが、百条委員会に浜渦を呼び出す積りはない
更に類推するに、
・浜渦は土壌汚染解消は東京ガスが担当すると、水面下で交渉していた
・しかし浜渦が更迭された後は、東ガスはどうしても豊洲の土地が必要な都の足元を見た
・そこで水面下交渉を棚上げし、土地売却の瑕疵担保責任免除を条件とした
・他に代替案がない東京都は、その条件を呑んで契約となった
・この点で、石原以上にこの交渉過程が明らかになると困る人間が存在している
と思われる。
東ガスの立場に立つと、東京都がどうしても土地を買いたいのなら、将来に亘っていくらになるか見当がつかない土地汚染対策費用を全額押し付けたいのは当たり前で、決してアコギな話ではない。
東京都には、交渉で東ガスの瑕疵担保免除を決めた役人が必ずいるはずなだが、今更そんな人間が当時者として登場すると、石原への責任追及が甘くなる。
いずれにしても今回の浜渦の話では、むしろ石原を追及する小池の矛盾点をあぶり出し、結果として石原を擁護することになってしまう。
浜渦がテレビ出演するまでは、世論は「石原と浜渦を、百条委員会で追及する」のが正義だった。
しかし浜渦は、小池と東京都からは、正式な出席要請はないと言う。
耄碌の気がある石原はともかく、浜渦を表舞台に引っ張り出すと、せっかくの小池劇場で盛り上がった人気の影の部分が露呈するかもしれない。
そんなオトコは、遠ざけるに限る。
如何にも政局家、小池百合子の考えそうなことだ。
僕は東京都民でもないので、小池劇場でどれほど東京都が損をしようと、全く無関係だ。
次の都議会で、小池新党が与党になろうが、自民党が惨敗しようが、どうでもよい。