生田與克と言う魚屋さんがいる。
いくた・よしかつと読み、築地市場を豊洲に移転する時、マスコミこぞって小池百合子劇場を礼賛している時に、敢然と豊洲移転を支持、力説していた人だ。
そんな言動が災いしたのだろう、最近ではテレビ局からのお呼びもかからなくなり、すっかり露出が減ったが、小池百合子に対して、豊洲移転延期に伴う損失補填の民事訴訟に踏み切り、一部でカリスマ的人気を博している。
この手の問題で、為政者を訴えてもなかなか勝訴までは至らないのが常識らしいが、小池百合子が人気絶頂の頃から、彼女の政治手法に疑問を投げかけてきた生田與克さんの心意気や大いに良し。
僕はこの生田與克さんの考え方や行動に全面的に賛成し、応援しているので、裁判の先行きにも大いに注目している。
生田與克さんについては、何一つ文句はない。
と言いたいのだが、唯一、不満な点がある。
それは生田與克さんが、自民党衆議院議員、平将明と仲が良く、一緒に番組出演などしていることだ。
平将明は、生田與克さんの地元議員だ。
若手のやり手と、評判も高い。
もともと、自民党公認候補を目指したほどの生田與克さんなので、旧知の仲だと思う。
先の自民党総裁選挙では、石破派の中心人物として、石破茂総裁実現を目指していた。
そんな、まるで先の見えていない政治家なのだ。
もう一人、やはり自民党若手の中では、「仕事ができる」と評価されている衆議院議員として、斎藤健の名前が挙げられる。
齋藤健は、政界デビューの選挙で、当時の民主党候補、あの太田和美に苦杯をなめさせられ、政権交代の流れをつくってしまった政治家だ。.
続いての小選挙区選挙では落選した苦労人だが、次の選挙で捲土重来を果たした。
当選後は、順調に要職をこなし、第三次安部内閣では農林水産大臣に任命されるまでに至っている。
この齋藤健もまた石破派で、総裁選のさなか、「石破を応援するなら、大臣を辞任するべきと迫られた」と、安倍首相側から圧力があったことをばらしたが、それが事実かどうかについて質問されると、言葉を濁してしまった。
齋藤健は産経新聞の中で「自分を大臣に任命してくれた安倍首相には感謝しているが、それ以上に恩があるのは、浅学非才な自分を推薦してくれた石破茂だ」と書いていた。
このオトコは、天下国家の将来よりも、自分の立身出世の糸口を与えてくれた石破茂に感謝しているとは、何と情けない政治家だろう。
石破茂が自民党内で孤立しているのは、決して安倍政権側の嫌がらせが原因ではない。
石破茂の政治姿勢が、同僚議員に信頼されていない所為なのだ。
実際に石破茂は、全くのポピュリスト政治家で、世間受けばかりを狙った発言を繰り返してきた。
ありもしないモリカケ問題を追及したり、新元号「令和」にイチャモンをつけたり、野党議員さながらの政治姿勢が、自民党議員たちからすれば、「背後から鉄砲を撃ちまくってくる政治家」にしか見えないのだ。
そんな程度の親分を、日本の総理大臣にしようとしたのが、平将明や齋藤健の所属する１９名の水月会、石破派の連中だ。
いくら仕事ができても、いくら生田與克さんが親しくても、石破茂をテッペンに仰ぐことに疑問すら感じないのであれば、こんな政治家たちは絶対に信用できない。
