昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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解説者って気楽な稼業ときたもんだ

民放テレビ、特にワイドショーを見ると不快感が募って、精神衛生上宜しくない。

だからコメンテータや解説者連中の発言は、殆どネット経由でしか知らない。

しかし、それを読んでも腹が立つくらいだから、ライブで聞いたら、血圧が最高点まで上がってしまうに違いない。

 

ところが某日、将に偶然にNTVの朝の番組「スッキリ」を見た。

そしてその中で、解説者の橋本五郎の迷解説を、文字通り、聞いてしまったのだ、

橋本は口を尖らして「営業自粛要請に伴う企業への休業補償」の必要性を訴えていた。

売上げが減り、資金繰りに窮している中小企業への支援が必要で、緊急事態宣言下では、その具体化が最も緊急性が高い施策なのは異論を待たない。

それはその通りで、誰も反対はしない。

しかし橋本が続けた主張には、心底呆れ果ててしまった。

彼は「今の政府は申請したら支援するとの姿勢だが、これは間違い。非常事態なのだから先ず支援が先で手続きは後」と、唾を飛ばさんばかりに力説した、

また「勿論不正や不平等があってはいけないので、後で精査するが」とも話した。

 

バッカじゃなかろか!だ。

 

先ず、「先に支援」と言っても、誰に対して支援すればいいのか?

いくらスピードが大事だと言っても、まさか政府がカネを持参しながら一件ずつ企業を訪問し、「オタク様は支援が必要ではないですか?」と聞いて回れとでもいう積りか。

政府が「迅速さが大事」と方針転換した、国民全員への10万円だって、手続きが必要なほど、手続きを無視した補償金支給など、絵に描いた餅以下の非現実的行為だ。

いくら、手続きよりも支給が先などと喚いても、まずは補償金が必要な企業からの申請で支給先を特定しない限り、ことは始まらないのだ。

 

こんな時に、先鋭的な主張をすると、国民受けする。

「政府は何をモタモタやっているんだ」

「政府のやることが遅すぎ!」

「政府はお役所仕事気分が抜けていない」

等々、とにかく政府を批判してさえいれば、庶民の味方を装うことができる。

そして、ヤツラの言葉を正当化するキーフレーズが「今は非常事態だから」だ。

「非常事態だから、法を無視しても強硬な手段を講じろ!」

「非常時代に、有事に、手続き重視では時間がかかるから、先ず行動ありきだ!」

 

緊急事態宣言下の国民は、鬱々とした不満がある。

そんな国民の思いに迎合すると、橋本五郎のような手続き無視の意見が、あたかも国民に寄り添っているように映るのだ。

しかし勿論、こんな煽り運転のような大衆迎合主義の主張は、責任ある立場の人間が採るべきではない。

 

では、橋本五郎が稼業とする解説者とは、果たして責任のある立場なのか?

その答えは、断じてNo!

そもそも解説者に資格試験などなく、テレビ局が勝手に番組に起用しているだけだ。

この橋本五郎は、読売新聞社の特別編集委員らしいが、敢えて言えば、仕事として新聞記者を長らく務めただけで、実際に政治を司ったわけでもない。

そんな、何を言っても責任を問われないオトコが、結果が違っても謝罪もしない解説者稼業で、分かったようなバカ意見を垂れ流している。

橋本の「先ずは支援で手続きは後」は、先の橋下徹の「財政破綻しても構わない」「薬の後遺症は県や国が責任を取ればいい」同様、若しくはそれ以下の暴論、堕論だ。

 

世が世なら、場所が場所(例えば中国)なら「無責任な言動で民百姓を惑わさせた」罪で、獄門晒し首になりかねない所作振舞いだが、日本では「言論の自由」に守られる。

それを良いことに、飽きもせずマスコミに登場して、バカ発言を繰り返す。

無責任極まりない仕事で碌を食む解説者って、こんなに気楽な商売はない。