昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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君たちネェ、芸術家って特別な存在なんだヨォ!

僕は、芸術については実に造詣が深いオトコと自称しているし、芸術家に対しても大変理解がある(と、こちらも自称)。

実際に4月中旬には、「スポーツと芸術の危機」の記事投稿の中で、芸術家への支援が必要と訴えている。

https://sadda-moon.hatenablog.com/entry/2020/04/13/070000

 

しかしそんな僕も、平田オリザなる劇作家に対しては全く関心がなく、彼が仕出かした「芸術家って特別な存在なんですヨ発言」は、ずいぶん後に知ることとなった。

その平田ツイートは、「自分たちだけを特別な存在と、他の業種を見下している」と大ブーイングを浴びたらしい。

その批判の大合唱に対して、平田は「NHKに悪質な切り取り報道をされた」と言い訳したが、それが更に批判を浴び、dragonerさんが平田のそれまでの発言を検証した文章を書いた。

https://news.yahoo.co.jp/byline/dragoner/20200504-00176920/

これによるとどうやら昔から、平田オリザは自分の劇作家の立場や彼が所属する演劇界を、他の分野とは一段違う、格調高いモノと認識していたようだ。

 

僕は、平田オリザが、自分たちの仕事を誇りに思い、他の産業や他の芸術分野よりも貴重で重要だと確信していることが悪いとは思わない。

仄聞する限り、謙虚で人間性抜群の芸術家はいないし、仮にいても極めて少数でしかないからだ。

多くの芸術家は、自分だけが唯一無二の天才だと信じ込んでいるはずだ。

スポーツのトップ選手も然りで、それだけの強い自負心がないと、誰も足を踏み入れたことのない分野を、率先して切り開くことは難しいのではないだろうか。

ただ残念ながら、この辺は全て凡人の推測でしないのが悲しいところだが。

 

だから芸術家やスポーツ選手が、事件を起こしたり、あるいは舌禍問題を引き起こしても、凡人はそれを、大目に見なければいけないと思っている。

平田オリザが、「我々の仕事は、リカバリー可能の製造業などとは本質的に違う」と製造業を小バカにしても、芸術家ならばそう思うだろうと、好意的に解釈するほどの理解者だ。

実際に製造業は、残業や設備更新で増産することは可能だが、一度失われた芸術の発表のチャンスを取り戻すことは不可能だ。

 

だから本来なら、ゲージツ家の応援団のはずの僕なのだが、平田オリザに関して、どうしても納得がいかないのは、彼が自説を曲げたことだ。

Dragonaerさんの力作によると、平田が自分たちのゲージツを特別視し、自分たちはエリートだと思い込んでいたことは間違いない。

ならば、自分の発言を問題にされた時にも、「そうだ、我々は製造業などよりも貴重な存在なのだ」と、正々堂々と主張するべきだった。

 

勿論一般庶民は、そのような奢り高ぶった考えを披露されれば、総スカンを喰らわす。

しかし、そんな凡人どものごまめの歯ぎしりなど歯牙にもかけず、ただひたすら自分の芸術の高みを目指せば良かった。

平田が真の芸術家なら必ずそうしたはずだが、ゲージツ家、平田にはそこまでの覚悟はなく、無惨にも世論に迎合してしまった。

しかもあろうことか、本来は自分たちの味方のはずのNHKが、「悪意ある切取り放送をした」と寝ボケ発言までしている。

 

平田は、史上最悪宰相レースで菅直人とビリっ尻を激しく争う、鳩山由紀夫政権時のブレーンだったらしい。

知る限りNHKは、今の安倍政権非難の切取り報道はやらかしても、野党に関しては寛容極まりない放送局だ。

仲間内の平田オリザを貶めるために、わざわざ切取り放送などするはずがない。

今回の平田オリザ発言は、常日頃、平田が思っていることを思わず知らずに吐露したに過ぎず、それはdragonerさんによって見事に暴かれている。

 

今更急に、自分の真意は違うなどの言い訳は、却って自分をみじめにするだけだ。

平田オリザは、芸術家には程遠い、普通のオッサンだったことがバレてしまった。

僕は平田のゲージツ作品など、ただの一度見る気が起きなかったし、勿論見たこともないが、もしも今まで彼のファンだったら、今回の振舞いにはガッカリしただろう。

そして彼を応援したことを「何と無駄な時間を潰した」と激しく後悔したはずだが、そんなチャンスが一度もなかったとは、これ以上の幸せはない。