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謝ってばかりの菅義偉首相

菅義偉政権の、武漢ウィルス対策の評判が悪い。

折角国民全員へのワクチン接種目処が立ってきたと言うのに、やれ遅いだの手続きが面倒だの、イチャモンが続いている。

これがいつも、政権なしを引っ張るだけの野党やマスコミの非難なら、ガースーも織り込み済みだろう。

しかし一時期持ち直した政権支持率も、その後下落傾向が止まらない。

要は、国民からの人気が、今一つどころか二つも三つも盛り上がらないのだ。

 

ガースーは、七年八か月の長期に亘った前任の安倍晋三の後継者として、自民党総裁選を圧勝し、政権支持率70&超の船出だった。

死んだ子の歳を数えるようなモノだが、就任直後の人気絶頂時に解散総選挙に打って出ていれば、少々武漢ウィルス対策で失敗しても、今頃は左うちわだった。

ガースーは切れ者との評判も高かったが、勝負所を読み間違えた。

 

結果論だが、やはり武漢ウィルスを甘く見たのが致命傷だった。

確かに、ガースーの就任時は、第二波が収まりかかっていた。

だから、解散⇒総選挙になれば大敗必至の野党の「政局よりもコロナ」延命工作に同意し、選挙を少々先延ばしても、政権は安定していると過信していたのだろう。

 

しかし続いて第三波感染が拡大し、小池百合子の画策で、渋々と緊急事態宣言に同意したのがミエミエの悪手だった。

それまでのガースーは、防疫とのバランスに苦慮しながらも、経済を重要視していた。

それが、首都圏四知事からの強談判を受けると、腰砕けのように緊急事態を発令した。

その結果で、第一回目の緊急事態宣言のような大幅な感染防止効果でもあれば、また事態は変わったかもしれない。

しかしこの時点の流行病のウィルスは、世界的にイギリスからの変性種が主流と変わっていて、感染者が激減することもない。

またウィルスが変性種と分かっていても、ガースー政権は、なかなか該当の国々からの入国規制に踏み込まない。

 

更に、国民の中に政権の対応は手緩いとの欲求不満が高じているのに、しかも然したる効果も表れていないのに、ガースー緊急事態宣言を停止してしまった。

所が皮肉にも、中止宣言した後になって、第三波で感染者が急拡大する。

するとわずか一か月後に、三度目の緊急事態宣言を繰り出す羽目になった。

この間だけでも、全ての政策、対策が後手後手に回っていることが分かる。

 

ところが、悪いことは更に続く。

三度目の緊急事態宣言にも掛からず、期間中も感染者がさっぱり減らない。

そこで今度は、期間延長せざるを得なくなった。

もはや限界を超える我慢を強いられてきた事業者たちにとって、こんな結果を後追いでしかない、且つ出たとこ勝負のような政策を続けられてはたまらない。

ガースー政権は頼りにならないとの印象が強くなっても、自業自得なのだ。

 

それでもガースーは、日米首謀会談のついでに、ファイザー社長との直接交渉でワクチンをそれでも確保する大手柄を挙げている。

それは武漢ウィルス対策の決定打になるはずで、高らかに7月末までに接種終了を宣言したが、実際にはそんな目標達成は到底無理だと判明する。

ワクチンが救いの神と信じる連中にすれば、一日も早い接種を願うが、今度はその接種までの手続きが煩雑でなかなか予約ができないので、却って不満を持ってしまう。

期待した分ガッカリ感が強まり、国民のストレスが高じる。

ガースー政権は一所懸命なのだろうが、やることなすこと空振りが目立つのだ。

 

そんな訳で最近のガースーは、会見する度に謝罪ばかりしているように見える。

武漢ウィルスが拡大すれば謝罪。

・緊急事態を発令すれば謝罪。

・再発令しても謝罪。

・延長すれば謝罪。

 そして、役割り上やむを得ないが、最高裁アスベスト訴訟で国と企業の責任を認めると、またまた謝罪する。

 

国のリーダーが謝ってばかりいると、何とも頼りない気持ちになる。

そんな先入観からかもしれないが、就任直後の覇気に満ちた表情に比べると、ガースーの容貌劣化が気になる。

何とも風采が上がらないのだ。

もっと率直に言えば、貧相に見えてしまう。

 

ガースー政権支持率は、急降下したと言っても、まだ40%近くはある。

しかも選挙になれば、敵は全くダラシナイあの野党連合だ。

消去法でいっても負けるはずはないし、増してや政権交代など起き得ない。

フランスのマクロンなど、支持率20%以下で明日をも知れない身分なのに、立ち居振る舞いだけは自信満々だ。

 

日本では謙虚さを重要視され、威風堂々と振る舞うと虚仮脅しと思われ、却って反感を持たれる傾向が強い。

しかし今の世の中、日本人だけがガースーに注目しているわけではない。

ガースーが発信する情報は、国際社会でも瞬時にニュースとして伝えられる。

だから例え、実際には自信がない場合でも、手元の原稿を見ながらモゴモゴと会見する癖はやめなければいけない。

毅然と前を向いて、もうちょっと、少なくとも威厳を保った総理大臣を装ってほしい。

 

頼りなさ気な態度でボソボソと謝罪を繰り返している限り、国民のガースーへの信頼感が向上することはない。