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衆議院議員「古賀誠」の政治姿勢について

古賀誠という国会議員がいる。
一時はキングメーカーを自認し、政界でもある程度の影響力を発揮していたが、今や黄昏政治家となっている彼が、今回の自民党総裁選で安倍支持を表明した。
今まで一貫して小泉政権を批判してきた政治家だけに首をかしげるが、彼の政治姿勢は常にぶれているので冷静に見れば今回の行動も不思議な話ではない。

強面の顔と、靖国神社総代、日本遺族会会長の立場から右よりの政治家と思われるが、悪名高い人権擁護法成立に努力したり、極端に中国よりの政治姿勢をとったりして自民党ハト派と見られる等、二股膏薬的な性格が災いし、すっかり落ち目となっている。

元々、福岡の筑後地区を基盤とした政治家の秘書から衆議院議員にまで立身出世した男で、根っからの道路族。

初当選は1980年で宏池会に所属。長年にわたって同派プリンスだった加藤紘一の腰巾着だったが、加藤の乱で決別。

残党を率いて堀内派を結成し、野中広務に取り入り、2000年には自民党幹事長に就任、影の実力者を気取っていた。

この頃が彼の絶頂期だった。
が、好事魔多し。野中と共に、道路公団民営化反対の立場から、小泉純一郎政権下では抵抗勢力と位置付けられすっかり冷や飯状態となった。
また、中国べったりだった恩師野中から中国利権を引き継いだにもかかわらず、靖国神社総代、日本遺族会会長の立場にあり、政治姿勢がダッチロール状態となってきた。

与党人権問題懇話会の座長を勤め人権問題へ積極的に取組み、悪名高い人権擁護法を推進してきたが、法制化に失敗した。
昨年の郵政民営化関連法案では、自民党を離党した綿貫民輔亀井静香と共に反対の動きを見せていたが、土壇場で棄権に回り、結果として、将来の女性初の首相候補と褒めちぎっていた側近の野田聖子を見捨ててしまった。
また政敵小泉首相は、郵政民営化選挙での大勝から求心力が更に高まったのに反比例で、優柔不断な古賀はこの選挙で大苦戦の末やっと当選できた状態で、影響力は更に低下している。

現在は、古賀・丹羽派の共同代表の立場で大宏池会構想を夢見ているが、今回の自民党総裁選挙に同派閥系統から谷垣、麻生の二人が立候補表明するなど、派閥基盤そのものが地盤沈下している。
遺族会会長の立場からは当然小泉首相靖国神社参拝支持のはずだが、「周辺諸国(中国・韓国)への配慮が必要」と口走り、後で猛抗議を受けるなど、思想信条と政策に一貫性がない為、政治家としてすっかり信用をなくしている。

立ち居振舞いは将に旧態依然。親分を見つける嗅覚と、ドスの効いた脅しで要領良く派閥政治を泳いできた古賀のような政治家にとって、自らの志を明示し国民に信を問い、政策の透明性を求める現在の政界は住み心地が悪いはずだ。

古い体質の典型的政治家である古賀誠の居場所は益々狭くなる。