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タウンミーティングのヤラセ問題

小泉首相時代の鳴り物だったタウンミーティングは、実はヤラセだった事が判明し、野党民主党が鬼の首でもとったかのように追求している。
自民党が、「現在審議中の教育基本法への国民の理解は、このミーティングを通じて深まった」なんて言っていたものだから、「質問がヤラセだったら全てがインチキだろう」が民主党の理屈だ。

この問題を追及された伊吹文明文部科学相は、「賛成意見ばかりではなく、反対もあった」と弁明していたが、参加者全員をサクラで固める事は無理なので、これは当たり前の事で、言い訳にもなっていない。
下村博文官房副長官は「内閣府からの指示で組織的な構成が行われたわけではない。開催場所によって事情が違っている」と、ヤラセが組織的なものではないと強調しているが、これも眉唾である。
安倍首相のキャッチフレーズだった「再チャレンジ」に関する質問もヤラセだったことが分かり、ブラサガリの記者に質問された時、安倍首相は「もちろんわかっている事はありませんでした」と変な日本語で答えていたが、これだって極めて怪しい。
無論、「これは八百長ですから」とは言われなかっただろうが、想定問答集は官僚から渡されていたはずだ。

しかし元々、タウンミーティングなる物は、全く無垢の国民が集まり、素直に日常の疑問を投げかけ、政府がそれに誠心誠意答えている場と思っている方がおかしい。
最初から、政府政策の宣伝の場であり、即ち八百長なのである。
当然ながら事務方としては、無事円滑に進行することを第一とし、予め段取りを考え、回答者が答えやすいような質問も用意するだろう。
司会者も、事前に質問者やその質問内容も聞かされているので、ミーティングは流れるように進んでいく。

官僚の本音は、「こんな事、誰だってやっているじゃないか。当たり前だろう。何でこんなことが大問題になるのか分からない」だろう。
実際に自民党二階俊博国対委員長は、野党の真相解明要求に対して「教育基本法改定に比べたらヤラセなんてつまらないことだ」と、本音丸出しで喋っている。

もしも、幻想を持っている人がいたのなら、「タウンミーティングなんて、大掛かりなショーであり打合せどおりのプロレスみたいなものなので、これで世の中が変わることはありえない」と満天下に知れ渡った事が、今回の騒動は意味ではないだろうか。