その昔､アジア大会といえば日本が金メダルの大半を独占するセレモニーだった。
しかし､最近は金メダルのほとんどは中国に取って代わられ､一時は韓国の後塵を拝し、三位に転落するような悲惨な状況だった。
今年のアジア大会の金メダルポイントでは､韓国と互角の勝負だが､中国にははるか及ばない。
このような結果を見せ付けられると､経済だけでなく､スポーツに関しても今のアジアの盟主は中国なんだなと､一抹の寂しさを感じてしまう。
元々、アジア大会金メダリストへの尊敬の念も、オリンピックに比べると格段に低く､我々の話題に上ることも極めて少ない。
オリンピック優勝者は後々まで称えられるが､アジア大会優勝者の名前を覚えている人はほとんどいない。
またマスコミも、オリンピックの時にはヒステリックに仰々しく声を嗄らして金メダル獲得を叫ぶが､アジア大会の場合は一応「金メダル！」と報道はしているものの、かなりお座成りだ。
水泳の北島など「未だ第一線で頑張っているのか」と驚くようなベテランが三個も金メダルを獲得している。
しかし､所詮アジアではトップクラスというだけで､世界レベルでは到底入賞すら無理な事が分かっているので､「すごいなァ」との感激がない。
しかも今回は､日本は得意の柔道、体操、剣道、シンクロナイズトスィミングで多くの金メダルを逃がした。
この分野でも苦戦するようになると､今後は超マイナーで且つ中国が関心を示さない競技でコソコソとメダルを稼ぐ構造が見えてくる。
日本におけるアジア大会は、テレビの中継も少なく､サラリーマンの関心も薄い。
一方､アジアの発展途上国にとっては､オリンピックでの金メダルは夢のまた夢なので、アジア大会で一旗の気持ちが強いのかもしれない。
日本は､いっそアジア大会不参加を検討したらどうだろう。
そうすれば発展途上国にとってメダル獲得チャンスは増えるし、日本では経費削減､税金の無駄使い見直しが実現される。
僕の周辺には､日本国内でアジア大会絶対存続を主張する意見は少ない。
皆さんはいかが思われますか？
