昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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不健康を自慢する人が多い!

僕は、多くの日本人サラリーマンは不思議な人種だなと思っている。
サラリーマンは、滅私奉公を旨とし、自虐的表現をする事に無上の喜びを感じている。
その典型が、自らの不健康自慢である。
サラリーマンの大半は、いかに自分が不健康であるかを自慢げに説明する。
「糖尿病になった。インシュリンが欠かせない。血圧も上は180になった」
γ-GTP中性脂肪が基準値をはるかに超えている」
「尿酸値が高く、通風気味」
「昨日は忙しく、夕食をとるどころかほとんど一睡もしていない」
等々。
「酒はドクターストップがかかっているんだ」と言いながら、夜毎接待に明け暮れる。
これらは、決して自分の体調を心配しての発言ではない。
未だに「病気だから会社を休むなんて気合が足りない証拠」との精神論に支配されているのだろうか、むしろ、どんなに体調が悪くても絶対に会社を休まない事を自慢しているのだ。

何故、サラリーマンはこの様な不健康な精神構造になるのだろう。
入社した時には全くピュアだったはずなのに、時間の経過と共にその会社の文化に染められ、一年も経てば立派な企業戦士に成長する。
その後は、「会社の為ならば、例え火の中、水の底」精神にドップリと漬かってしまう。
結果として、会社の悪事に加担したり、あるいは、自分の上司を守る為なら身代わりとなる事も辞さない。
善悪の判断がつかなくなったこの様な例は、つい最近まで頻繁に見られた。

日本の会社では、社長と従業員との間には、封建時代の領主様と家来のような濃密な関係が出来上がる。
「ご領主の為」意識が全社に染み渡り、立身出世、生殺与奪の全ての権限を握っているご領主様へのご機嫌とりを何より優先する。
この様な閉鎖社会で抜きん出る為には、病気で休むなんかとんでもない事で、体が弱いだけでも致命傷であり、勢い己の身を犠牲に献身的に仕事をし、会社に全身全霊で尽くしている事が何よりの忠誠心の表現になっているのだろう。

自己主張が明確な海外社会ではほとんど見られない日本人サラリーマンの強い会社帰属意識は、日本社会のグローバル化への阻害要因のような気がしてならない。