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元AV女優、黒木香のプライバシー

4月13日毎日新聞が、「94年に引退した元AV女優の黒木香さんが「近況を報じる週刊誌の記事でプライバシーを侵害された」として、発行元の小学館側に2200万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は13日、170万円の支払いを命じた。滝沢泉裁判長は「一般市民として暮らしている現在の私生活を興味本位に暴露する記事は違法」と指摘した。 黒木さん側の秋山亘弁護士は「引退後の『あの人は今』報道でプライバシー侵害を認めた判決は初めて。同種記事がすべて違法とは言えないが、本人の承諾は得るべきだ」と話した。問題とされたのは「女性セブン」02年1月17日・24日合併号と「週刊ポスト」04年1月1日・9日合併号。盗み撮りした写真付きで黒木さんの近況を報じるなどした。同社側は「特異な芸能活動をした原告の近況は社会の正当な関心事」と主張したが、判決は「プライバシー情報の報道は正当な目的とは言えない」と退け、写真掲載も違法と判断した。」と報じた。

しかし、僕は釈然としないものを感じる。
黒木香といえば、1986年横浜国立大学在学中にAVデビュー、知的(?)な語り口と下劣なキャラクター、そして「腋毛」で、一躍マスコミの寵児となった。
その後かなりの期間、バラエティから報道番組までテレビに出まくり状態で、自らがAV女優である事を積極的にアピールしていたはずだし、「朝まで生テレビ」ではむしろ、一種の文化人を気取って独特のAV観、人生観を語っていたのを記憶している。

しかし、引退後は一転し普通の人になりきろうとしていたのだろう。
その後は、むしろ群がるマスコミを敵視し、事あるごとに訴訟を繰り返してきた。
今回の裁判では、彼女の言い分が認められたのだが、いささか身勝手が過ぎると思う。
自分が注目を浴びたい時は、積極果敢にマスコミを利用したのなら、自分が注目されたくなくなった時でも当然ながらマスコミからは追い回される。
面白い存在であればあるほど、ニュースバリューはなかなか減少しない。
その為、必ず「あの人は今」なる特集は後を絶たない。
黒木香も、現役時代にあれほど世間を騒がせている時に、当然ながら現在の状況も想定しておくべきだった。
マスコミの好奇の目が常に追いかけてくる事を覚悟していなければならなかったはずだ。
今になって一般市民の暮らしに逃げ込む事は許されない。

因みに、彼女は何を持って引退したことになっているのだろうか?
芸能人は、しょっちゅう引退したり復帰したりするので、「私は既に引退しました」との言い訳も通用しないと思うが。

芸能人達が「私達にもプライバシーがある」と言う台詞を吐く。
しかし、厳しいようだが、一旦プライバシーを切り売りした人には、都合が悪くなった時に、「静かにしておいて欲しい」と言う権利はない。