昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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This is India! アァ、インド!

インドのホテルにいる。
5月の外気温は40度を越しているが、雨が少なく乾いているので日陰では過ごしやすい。
室温設定は22度。快適を通り越し、寒いくらいだ。

インドでは貧富の差が激しい。
デリー市内でも、一泊5万円以上の世界的にも高価なホテルがあるかと思えば、その近所にスラム街が奇妙なバランスで共存している。
豪華ホテルには、従業員がウヨウヨに近く働いており、各々の分担業務をこなしている。
ここでは、たとえばスプーンを床に落としても、決して自分で拾ってはいけない。
必ず従業員を呼んで、拾ってもらわなければならないらしい。
理由は二つ。
 一つ目は、床に落としたものを拾う役目の従業員がいること。
 二つ目は、床に落ちたものに触れるのは、低い身分のものに限る事。
インドでゴルフをした時、バンカーの砂を均したら、同伴のインド駐在日本人に、「インドでは土をいじるのは、最も身分の低い連中のお仕事だ。貴方がそんな事をすると我々もそう見られてしまう」としこたま怒られた。
駐在員の奥さんが、家庭でガーデニングと称して鉢植えをすると、サーバントから同様のクレームがつくらしい。

表面的には存在しないはずのカーストは、しかし厳然と現存している。
しかし、最も驚くのは、多くのインド人がこのような現状を受け入れている事である。
身分が低く生まれた連中は、それを自分の運命と受け止め、それなりに満足して生きていくらしく、スラム街にいる連中が、自分の生活に不満を持ち、はけ口として社会不安を煽る行為に出る事は極めて稀との事。
その為、インドの治安は非常に良好であり、親日的であることもあわせ、町を歩いていても危険を感じる事はない。
中国で、日本人が人通りの少ない道を歩くのは自殺行為であることとはえらい違いだ。

インドは、中国に10年遅れているといわれるが、今後、大きなビジネスチャンスがあることでは一緒だ。
今後、多くの日本人がインドを訪問するだろう。
ここインドは、日本とは全く違う文化を持っている将来の超大国だ。
日本文化がインドより優れているわけではない。
我々日本人は、インドの歴史と文化を尊敬して付き合うべきだと思う。