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大仁田厚に見る、使い捨てタレント議員の末路

プロレスラー大仁田厚が今回の参議院議員選挙に不出馬を表明したが、極めて評判が悪い。
タレント議員としての存在感がなく、この六年間の実績も、乱闘騒ぎの時にハッスルしていただけで、新人議員杉浦泰蔵の指南役を買って出たが無視されてしまい、プロレスで鍛えたパフォーマンスも空振りに終わっていた。
本人は、最後の晴れ舞台を不出馬宣言に求めたようで、国会延長で選挙が遅れる事を理由として挙げ、「今回の選挙は国民の為にならない」と見栄を切っていた。
しかし、総じてマスコミの論調は大仁田に厳しい。

彼は、もともと政治家になるべきではなかった。
プロレスラー時代に、正統派の逆張りで邪道路線をとり、その生き方がいかにも反体制に見えた事から、一部で熱狂的な支持を得た。
しかし、その後「打ち合わせになかった行為でけがをした」と相手レスラーに訴えられた裁判で大仁田は負けてしまい、所詮は八百長プロレスだった事がばれてしまった。

本人は、自民党の用心棒扱いされ続けたのが不満だったらしいが、彼がまじめに政治に取り組んでいたような形跡はなかった。
今回も、勢い込んで不出馬を宣言したが、自民党はさっさと後釜にヤンキー先生を据えてしまい、大仁田の決意を翻させようとの姿勢すら見せなかった。

タレント議員はすべて大仁田レベルとは言わないが、それでも政治家として物になった例は、同じく評判が悪い二世議員に比べ圧倒的に少ない。
石原慎太郎扇千景あたりは、かなり影響力を持った元タレント議員だが、西川きよしも既に引退したし、大橋巨泉は当選直後にリタイアし顰蹙を買った。
政党もまた、タレント議員の能力を期待しているのではなく、際物で票稼ぎの人寄せパンダとしてしか見ていない。所詮は使い捨てなので、ドンドン新鮮なタレント議員を投入した方が良いので、大仁田のように自分から引退するのは大歓迎だろう。

今回の大仁田の不出馬宣言で、「やはりタレント議員は駄目だなぁ」と思った人が多かったようだ。
大仁田が議員でいた事の証としては、何とも皮肉な結果だった。