昨年９月誕生した菅義偉政権は、良かったのはわずか一か月だけ。
武漢肺炎対策で、拘っていたGo toキャンペーンも結局は中断、小池百合子の術中に嵌った形で、遅ればせながら緊急事態を宣言する。
経済重視なのか、犠牲を覚悟して防疫中心で行くのか、実に分かりにくく、腰が据わらない政策を連発した。
与党議員の不祥事も続いた。
当然ながら与党への不信感が増し、慌てて善後策を講じるが、菅首相の頼りなさ気な口下手スピーチも相まって、全てが後手後手に回った印象となって大失速、政権支持率が急降下した。
政権発足当初は、選挙をすれば圧勝間違いないと見立てられていたが、その後の地方選では与党の連戦連敗状況になってしまった。
こうなると野党が俄然元気を取り戻し、不信任案決議で国会解散を要求し、一気に解散総選挙で政権交代となる。
と、普通の政治感覚では、そうなるはずだ。
ところが肝心の野党がサッパリで、もっとヒドイ状況が続いている。
これほど与党が躓いているのだから、野党にとっては絶好の勝負時のはずなのに、与党以上に支持率が低迷したままなのだ。
自分たちだけで勝手に盛り上がっていた立憲民主党と国民民主党の合流も、その後は却って支持率が低下する有様だ。
こんなバカな話はない。
１＋１が２ではなく、３にも４にもなる。
それが野党二大政党合流の、狙いだったはずだ。
ところが実際は、一緒になったのに、元の支持率よりも低くなる。
これが民間の会社なら、経営者は即刻辞表モノだ。
何故このような体たらくになっているのか。
それは偏に、野党が与党以上にだらしなく、信頼されないからだ。
最近の立憲民主党の活動ぶりは、殊にひどい。
菅首相が緊急事態宣言解除を発表した直後、党首の枝野幸男は「第四波がきたら内閣総辞職では済まない」と批判した。
では立憲民主党は、緊急事態を継続した場合の経済への悪影響はどうするのか?
枝野の理屈なら、継続を発表したら「景気悪化の責任で、内閣総辞職」を要求するに違いない。
この４月を以て、武漢肺炎が終息することはない。
それなのに、自分では具体的な武漢肺炎対策など提案もせず、ひたすら何かあれば「それ見たことか」と政権批判をする。
要は何があっても、政権を批判するネタだけは準備しているだけだ。
そんな低レベル党首の野党を支持する気になど、誰がなるものか。
立憲民主党の評判を落とす議員は実に多士済々で、枝野や蓮舫、辻元清美だけではない。
目立ちたい一心で、そのためなら何でもやらかす比例復活ゾンビ議員たちの醜態もまた、充分に立憲民主党の足を引っ張っている。
中でも、やや下っ端議員だが小西ひろゆきは、本人の意気込みとは裏腹で、立憲民主党の支持率低迷に多大な貢献をしている。
小西は毎回、国会の大事な質問時間を自分のスタンドプレイに使い、まるで無内容な質問を繰り返して、それが却って話題になってきた。
その小西が、質問中に立ち往生した同僚議員への助け舟で「嘘でもいいから、口頭で伝えたと言え」とこっそり耳打ちするシーンが撮られてしまった。
これほどカッコ悪い話はない。
小西は、比例復活とは言え、一応は選挙で選ばれた国会議員だ。
そのオトコがあろうことか「その場凌ぎのために嘘をついて切り抜けろ」と誘導しているのだ。
別に自分を聖人君主ぶる積りはないが、ここまであからさまに「嘘をつけ」と言われると、さすがに開いた口が塞がらない。
立憲民主党には、人材が皆無だ。
文字通り、皆無だ！
自民党だって、自慢できるレベルではない。
この緊急事態下に高級クラブで飲み歩き、離党した議員も複数いた。
僕の選挙区の自民党議員も、どう見てもアホ丸出しだし、実際に仕事は全くできないことが立証済みだ。
しかしそれでも自民党には、それなりの議員もまた存在している。
与野党を問わず、ごく一部の例外を除けば、出藍の誉れのような、傑物の二世議員は少ない。
一念発起して政治家を目指すような逸材なら、今のボンクラ野党から出馬するはずはない。
実は、政治家を目指す最大勢力は、偏差値の高い官僚連中だ。
しかしその中で、優秀な人材ほど自民党からの出馬を目指すし、そこでオチコボレた輩が野党に回る。
野党の人材枯渇は偶然ではなく、こんな原因が積み重なった必然だ。
と言うのは、僕の個人的な独断と偏見だが、中らずと雖も遠からず！
政権交代など、起きるはずがない。
