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今日の参議院選挙の結果は?

今日は参議院選挙の投票日。
先の見えない年金問題、相次ぐ閣僚の失言、そして真打の赤城農相の事務所問題等々で、前評判では民主党が優勢、自民党が苦戦しているのは間違いなさそうだ。
その為か、選挙戦が進むにつれ、安倍首相は髪を振り乱し、拳を固めて「民主党には政権担当能力はなぁ~い!」との絶叫型演説調となったり、選挙戦後半には突如として石原慎太郎が、「小沢総理なんてマッピラ」と自民党応援演説したりと、なりふり構わない民主党攻撃ぶりだ。

面白いのは、わが愛読紙産経新聞の論調で、自民党苦戦が広まるにつれて、必死の自民党への応援ぶりが目立ってきた。
櫻井よしこ女史は、「安倍政権は人事配置で失敗したが、北朝鮮が一番恐れているのは安部政権。私は、安倍政権が継続する事を期待する」と、27日金曜日の産経新聞一面でぶち上げた。
翌28日土曜日は、「どこへ行ったマニフェスト」との一面記事で、「今回の選挙戦が誹謗中傷合戦になったのは有権者に不幸。これはマスコミにも責任がある」と、一応自己批判みたいな書き出しだが、中味は、「民主党が安全保障や憲法問題を避けたのは党分裂を恐れたから」とか、「小沢民主党党首は、過去の側近から必ず裏切られ仇敵となっている。小沢が作った非自民連立政権を壊したのも小沢の政治手法」と、露骨に小沢の人格を批判し、間接的に自民党の政策が重要だと訴えている。
更に念を入れ、同じ日の一面「産経抄」では、日本人の投票行動への疑念を表し、「ムードで投票し自民党が大敗すると、後で必ず政治が混迷する。有権者の気まぐれ期待のネガティブキャンペーンに終始し、政策論争を避けた今回の選挙戦は何たる様」と批判し、結びは「自民党が惨敗すると政局になり多くの政策課題や外交がそっちのけになる。後悔先に立たず」と、これまた露骨な自民党応援となっている。

これは、一時的なスキャンダルに惑わされることなく、安倍首相が掲げる、憲法改正や、アメリカを連携した日本外交の素晴らしさを理解し支援するべきで、民主党の「生活優先」なる選挙方針に投票すると後で後悔すると恐喝しているようなものだ。
一応、公平中立を標榜する日本のマスコミにあっては、かなり踏み込んだ誘導記事であり、「さすが産経新聞!」の面目躍如だ。
僕は、自分の主張があたかも世間の常識かのごとく報道する偽善的な大手新聞より、旗幟鮮明な産経新聞が好きだ。

しかし、「我々が最も関心があるのは年金がキチンと払われるかどうか。安倍政権には当初、年金の危機意識がなかったから信用しない」とか、「失言続きの閣僚をかばい続ける安倍首相のリーダーシップは問題」とか、「もっと弱者の立場を理解してほしい」とか観点から投票するのは間違っているのだろうか?
選挙では、政策を問うのが正しく崇高な姿勢であり、生活に直結した判断基準は稚拙と言えるのだろうか。

はっきり言えば、政策を前面に押し出した安倍自民党の議員も、大半は地元への利益誘導で選ばれている。
残念ながら、政策論議では票が取れないのが日本の選挙の実態なのだ。
産経新聞は、今回の選挙で自民党が負ける事を恐れているが、僕は、有権者が「自民党にお灸を」と判断したのなら、それもまた重要な政治判断がと思う。
負けた事を反省し、次の選挙で勝てば、自民党の政策がまた遂行できる。
それこそが民主主義のはずだ。

それにしても、選挙当日の新聞の自民党見開き二ページの全面広告には笑った。
「皆さまの怒りと不安を、安心と期待、そして希望へと変える。それが与党・自民党の責任です。改革実行力 自民党
安倍首相がグッと口元を引き締めた写真入りだ。
怒り、不安があれば自民党に投票を!とは見事なパラドックスだが、この広告は、果たして自民党を救う効果があるだろうか。

いずれにしても、数時間後には結果が判明する。
楽しみだ。