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麻生と福田の総裁選、「キャラって何?」

自民党総裁選挙で、安倍政権の後継者のはずの麻生太郎の旗色が悪い。
自民党の国会議員は駄目としても、街頭演説では圧勝かと思っていたが、結構福田の安定感の方が好評のようだ。
麻生サイドからは、せめて秋葉原の聴衆の何割かが投票権を持っていればとの恨み節が聞こえてきそうだ。
しかし全ては、自分が支えてきた安倍晋三のふがいなさが原因なので、ある意味自業自得か。

一方の福田康夫
演説はお世辞にもうまいとはいえない。
麻生派を除く全ての自民党派閥が福田についた為に、古い自民党回帰を批判される羽目になった。
小泉チルドレン等は、大半が次の選挙で落選するような泡沫候補の為、本来は支持してほしくなかったのが本音ではないだろうか。

僕は、福田には常に厳しい意見だった。
前回の総裁選挙で、敵前逃亡した事も評価を下げた。
今回だって、自分から積極的に難局を乗り切ろうとの迫力を感じなかった。
ただ、標記の「キャラって何?」発言を聞いて、「オヤッ?」となった。
先週日曜日、麻生と揃ってテレビ出演、時間待ちしている時の発言で、選挙を戦う麻生に向かって質問したものだ。

おそらく街頭演説で麻生の圧倒的な人気を見せつけられ、完敗だった事を良く良く自覚したのだろう。
そして、そのキーワードが理解できなかったのだろう。
麻生は早速したり顔で、「マンガの主人公の性格が際立っている事をキャラが立つって言うんですよ」と解説、福田は「フ~ン、マンガから来たの」と感心して聞いていた。
まるで漫才のボケとツッコミ、落語の八つぁん、熊さん、ご隠居さんの様なかけ合いぶりで、キャラなる新しい言葉を知らないのも、いかにも古い頭の福田の面目躍如でご愛敬だが、それを争っている相手に向かって質問する素直さが良い。
福田なりに翌日からは、聴衆への語りかけで地元ネタを披露したりしている。

自分にない部分を率直にあっさりと認め、自分のやり方を変えていく柔軟さは、福田の強かさと安定感を表している。
福田は、引っ込み思案で優柔不断の狸親父と思ってきたが、意外に実直で前向きな政治家かもしれない。
そんな事を思わせた福田の一言だった。