昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

中国の北京にて

いやぁ、驚いたのなんの。
中国の首都北京、オリンピックを控え様々の街づくり改善運動中らしいが、今や東京以上にきれいな町となっていた。
中国人が日本に来て異口同音に発するのは、「東京は何とCleanなのだ」のフレーズだが、北京の整然とした美しさは世界中に誇れるレベルだろう。
塵一つ落ちていないし、一昔まで中国人にありがちだった唾を吐く行為も見られない。
暴走運転の代名詞のようだったタクシーや一般車両も、厳しい取締りの結果少なくとも市内ではルールをきちんと守って運転している。
わずか五年前の喧騒は嘘のように消えていた。

車で束の間の市内観光。
「どこを見たいですか?」とのガイドの質問に、躊躇する事なく「天安門広場」と答えた。
中国の歴史、特に近代中国大激動の舞台だった天安門広場
収容能力100万人、世界一の広場らしい。
しかし残念ながら周辺は全面駐停車禁止!
車窓から眺めるだけだったが、それでも1949年あの場所で毛沢東が独立を宣言したとか、この広場で民主化要求をした多くの学生が戦車で圧殺されたとか、つい最近の出来事を思い出し、資本主義最先端を走るかのような近代中国の変遷振りに改めて驚いた。

その後、北京空港へ向かった。
空は、日本的に言えばまさしく「日本晴れ」で雲ひとつない・・・・・はずなのに、高速道路の視界百メートル先がはスモッグに煙っている。
これでは、北京オリンピックではどんなに素晴しい選手でも息が苦しくて好記録は期待できない。
中国当局も、改善の為に車の乗り入れをナンバープレートで規制しているらしいが、効果の程は薄いようだ。

車中で中国人と議論。
彼は、日系企業に勤めた事で両親、友人から詰られ肩身の狭い思いだとか、中国の一人っ子政策で教育費がかさむとか悩んでいた。
何でも子供の宿題は毎日平均6時間分が課され、遊ぶ暇など全くない。
またクラスでは毎月成績が貼り出され、競争に明け暮れる子供たちは他人への思いやりなど皆無らしい。
彼は、「自分の娘ながら我儘で嫌に成る」と嘆いていた。
そんな中国人が、まもなく大挙して世界経済の中心的存在となってくる。
中国人はただでさえタフネゴシエーターなのに、自分勝手で他人の痛みが分からなくなってしまったら、いよいよ扱いかねる人種となるだろう。
「今から長く中国人と付き合わねばならない人達は大変だなぁ」と、まるで人事のような感想でした。

おしまい