昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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スペインでっせ、その二日目。

大慌て続きの翌日は、昨日飛行機欠航が相次いだ原因の悪天候が信じられない雲ひとつないイギリス晴れ。
ヒースロー空港到着後、イベリア航空コードシェアリングBritish Airline(BA)でチケット変更手続き完了。
セキュリティチェックへ進もうとしたら、入り口のBAの担当ネエちゃんからストップがかかった。
何でも「あなたの荷物は大き過ぎで持ち込めない」との事。
当方、最初は強気に、「馬鹿言え、今までどこの航空会社でも問題なかったゾ!」と凄むが、答えは簡単に「No!」だけ。
次は下手に「荷物を預けると時間が掛かるでショ。僕チャン忙しいから、ネ、お願い」と懇願しても、「No!」と首を振るだけで笑顔も愛嬌もない。
全く取り付く島もない。
マニュアルに忠実で融通が利かないネエちゃんが悪魔に見え、ついつい「チェッ、ブ~ス!」と悪態をついてしまう。(但し心の中で)
不思議な事に、同僚二人も同じサイズのバッグを持っていたが、つかまったのは当方一人だけ。
昨日辛い思いを共有し「死ぬも生きるも我々は一緒だ」と強い同志的連帯感を持ち合ったはずの同僚達は、見張りのネエちゃんが当方との遣り取りに気を取られている隙に「ラッキィー」と、しかも含み笑いをしながら通り過ぎていく。
「お前ラ、地獄に落ちろ!」と、これまた心の中で悪態をつきながら、仕方なくもう一度受付け手続きをやり直した。
預けた荷物は一応「Priority Service」のタグがついているが、何せマドリッド経由で目的地バレンシアに運ばれるので、事務処理能力が信用できない連中に、一抹どころじゃない不安感がある。

飛行は極めて順調。
機上から見るスペインは、だだっ広く赤茶けた平野が広がっていて高い山がほとんどない。
植物がほとんど見えない平野に、百戸クラスの集合住宅がポツンポツンと散在している。
人口密度はきわめて低そうだが、この辺の住民はどうやって生計を立てているのだろう。

マドリッドで二時間待ちのトランジットで目的地バレンシアに着いたのが午後4時頃。
「さて荷物は」と、急ぎ「MADRID IB7443」と書いてあるラゲッジクレームへ直行。
所が、待てど暮らせど荷物が届かない。
周りの50人以上の客は、文句ひとつ言わず待っている。
この辺は、短気な日本人にはありえない外国人の特長だろう。
しかし30分以上過ぎた頃、誰かが「あっちの方に荷物が着いてるミタイ」と言い出したので、全員ゴソゴソと隣のターミナルに移動開始。
当方、それまで先頭集団にいたので今度はドンケツ集団に格下げ。
数十メートル離れた場所で、哀れ「Priority Service」のタグのついたわが荷物は残り少なくなった荷物と一緒にクルクルと回り続けていた。
「まぁ、ここはスペインだもんナ。仕方なかんべ」と言い聞かせつつも、腹の立つ事この上ない。

やっとバレンシアのホテルで人心地ついたが、二日目もまた試練の一日だった。