昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

挨拶が出来ない日本人!

曽野綾子産経新聞に、挨拶をしない日本人を批判している。
何でも豪華客船で船旅を楽しむ友人から、「日本人は船旅の間中、自分達だけのグループで団体行動、挨拶しても返事をしないので気持ちが悪い」と聞いたらしい。
また海外駐在員の御夫人たちも、現地で「日本人だけで固まって買い物をし、日本料理を食べ、日本の手芸を習う」傾向があり、「せっかく外国に出たら、外国の物を食べ、見知らぬ町を歩き、外国の手芸を学ぶべきなのに」と嘆いている。

確かに、日本人が見知らぬ人に挨拶をするケースは極めて少ない。
一方外国人の多くは、目が合うと微笑む。
外国のホテルでエレベーターに偶然乗り合わせただけなのに、微笑むだけでなく「Good morning!」とか、声までかけて来る。
当方も自分がそう言う場面に出くわすと、大いに驚き照れ臭い思いで目を逸らしたりするほど最初は面食らったものだが、「郷に入れば郷に従え」、最近は自ら挨拶したり話しかけたりする。

「外国人て、人懐っこいな」と感心していたが、よくよく聞くとそんな単純な事でもないようだ。
彼らは、隣人が敵なのか味方なのかが分からないので、少なくとも自分には敵意がないことを証明する為に、微笑んだり挨拶したりする習慣があると聞いた。
ましてや、海外では隣人が武器を携帯していても不思議ではない程の社会環境だ。
ハロウィーンパーティーで仮装日本人留学生から自宅訪問され射殺したのも、日本では考えられない出来事だが、海外では自分と家族を守る為の正当防衛とされる。
最初に「敵か味方か」の判断が必要な社会で、外国人は微笑んだり挨拶をしたりする事を生活の知恵を身につけている。

「では日本は?」と言うと、まさに「向こう三軒両隣」のホンワカムード。
島国で江戸時代は鎖国までしていたので、国際交流は苦手だが、隣の日本人が自分に危害を加えるとは思ってもいない。
だから敢えてコミュニケーションをとる努力などは不必要だった。
挨拶はするに越した事はないが、一方では挨拶をしなくても心配がない社会「だった」とも言える。
しかし最近では、日本も物騒になってきている。
隣にいる輩が何を考えているのか、サッパリわからない時代になってきた。
そうしたら自分を守る為に、自然と自分に敵意がない事を証明し始めるのでないだろうか。
むしろ挨拶をしない日本人の時代が懐かしくなったりするのではと、最近の世相を心配している。