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白鵬の連勝記録が止まった!

白鵬稀勢の里に負け、63で連勝記録が止まった。
不滅の大記録、双葉山の69連勝超えが間違いないと思われていたので、大番狂わせだ。

負けると必ず、「心に隙があった」と総括される。
「途中から慌てた」とか、「相撲が強引だった」とか、敗因解析も姦しい。
しかし白鵬は、あんな程度の危うさを何度もくぐり抜けながら連勝を続けてきた。
今回の敗北は、単に実力がここまでだったと見るべきだろう。
決して、白鵬の力がないと言っているのではない。
「現在の相撲界での白鵬の実力は、63連勝までだった」と思っているだけだ。
ゴルフでも、「あの時、あれさえなければ、もっといいスコアだったのに」と思う事はたくさんあるが、結局はその日叩いた数が自分の実力なのと一緒だ。

63連勝でも歴代二位なのだから、とんでもない程の大記録なのに異論があるはずがない。
そもそも相撲制度が、現在と双葉山時代ではかなり違う。
双葉山の69連勝と、同列で比較する方がおかしい。
四年間負けなかった双葉山と、一年間負けなかった白鵬
前者は、長期間に亘って無類の強さを維持し、後者は、体だけが資本の格闘技にも拘らず、一年間怪我や病気もせずに難敵を退けてきた。
いずれも、記録としては賞賛されるものだ。

白鵬にとっては、実はマスコミ取材こそが最大の障害だったのではないか。
場所前、双葉山ゆかりの地を訪れ、記録更新の抱負を語っていた。
どこかのテレビ局の特番撮影で、「双葉山越え」の瞬間まで密着取材を続けていたのは間違いない。
開催場所も九州。
白鵬自体が双葉山を尊敬し、理想としている。
と、チョット舞台が整い過ぎた。
大記録更新が確実視される中で、白鵬には様々な重圧が襲いかかっていたのだろう。

「これが負けか」
白鵬は、支度部屋でこう言ったらしい。
それほど深刻な物ではないだろう。
魁皇に負けたのはわずか五場所前、忘れ去るほど昔ではない。
25歳の白鵬は、今から一年間負けなければ、またまた日本中が記録挑戦に大騒ぎになる。
気力を奮い立たせるのは大変だろうが、もう一度連勝記録を続ければ、凋落の一途をたどる相撲人気も、少しは回復するのではないだろうか。

白鵬の連勝への再挑戦と、稀勢の里横綱への挑戦。
相矛盾するこの二つの挑戦こそが、日本相撲協会を救う事が出来る唯一の細い道だと思う!