昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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菅直人パフォーマンスの欺瞞

20日、菅直人悪天候を理由に被災地視察を中止した。
何と情けない。
こんなの、雨が降ると、小学生が放射線被曝を恐れて、外で遊ばないのと同じレベルだ。
自衛隊も機動隊も警察も消防隊も、放射線被曝も覚悟の上で、必死の作業を繰り返している。
自らの危険も顧みず、「国民の期待にこたえる」事をミッションとする英雄達だ。
国際的にも、彼らの勇気ある行動には賞賛の声が高まっていると聞く。
「勇将の下に弱兵なし」とはよく言われるが、「超弱将の下にも勇兵がいる」ものだ。

遥か昔になるが、菅直人は「O157はカイワレ大根が原因」との舌下事件を引き起こした。
それが間違いだと分かった時に、彼は大量のカイワレ大根を食べて安全を訴えるパフォーマンスに打って出た。
見え見えだし、決して上出来の演出ではなかったが、それでも自ら蒔いた種を摘み取ろうとする意思は明白だった。
当時の彼は厚生大臣だった。
しかし、今は日本国の最高責任者の地位にある。
日本が未曾有の危機にある中では、安っぽいパフォーマンスではなく、腹をくくった指導力の発揮が要求される。

菅直人は、命懸けとか、必死とか、全身全霊とかの言葉が好きだ。
「被災地の為に全身全霊、命懸けで取り組む」と発言するのも、何度も聞いた。
そんな彼が、本心から被災地の現状を知りたいと現地視察を思い立ったのなら、雨が降ったのはむしろ勿怪の幸いだった。
堂々と雨に濡れながら視察をする事で、「放射能など恐れるに足りず」とのパフォーマンスこそが必要だった。
枝野官房長官は、常に「この程度の放射線漏れは健康には影響ない」と言い続けているではないか。

放射能被害を心配して、新幹線那須塩原駅に車を放置したまま遠方に脱出している福島県民が多数存在している。
駅周辺の住民には迷惑千万な話だが、当事者にとっては背に腹は変えられない程深刻に追い込まれている。
風評被害も含め、福島産の野菜や牛乳は当分販売できないだろう。
何よりも放射能を恐れるが余り、支援物資を福島に届ける事すら難儀しているような状況なのだ。

菅直人の体を張ったパフォーマンスで、被災者が少しでも安心感が増せば、少しはこれまで失政続きだった震災対策の罪滅ぼしにもなるだろう。
もっともらしく防災服に身を包んではいても、常日頃は被災地から遠く離れた安全な場所にいて、やたらと楽観論を撒き散らす。
そのくせ、雨が降れば放射線被曝を恐れて現地視察を中止しているようでは、トップリーダ―の資格もないし、国民の不安感も小さくなる事はない。