昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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仲違い

同僚同士の仲が悪い。
どうも業務上の価値観が違うようだ。
会議では、結構激烈な議論になる。
一方は「収益確保が大事」に対して、もう一方は「もっと顧客を大事に」と主張し、常に平行線になる。
かって毛沢東田中角栄に対して、「喧嘩をすれば仲良くなる」と名言を吐いたが、サラリーマンは議論をすると、段々仲が悪くなる。

こんな時は、できるなら当方は、「洞ヶ峠」の日和見を決め込みたい。
しかし議論が白熱してくると、両方から賛否を問われる。
「マァ、両方とも捨てがたい意見なので、ここは真ん中をとって」とか、「収益も大事だが、顧客も大事」等と誤魔化せるのなら苦労はしないが、立場上どちらかにつかざるを得なくなると苦しい。

今回も両者は「会社はどうあるべきか」の運営方針を巡って、意見を戦わせた。
時間の経過とともに、論点がはっきりしてくる。
一方は、
「顧客の都合を聞くべきで、当社の都合を顧客に押し付けてはいけない。」
「明るく楽しく儲かる会社を目指すべきで、管理中心の事業運営は会社の溌剌さを削いでしまう」と考えている。
もう一方は、
「明るく楽しい会社は、儲かった後の結果で、プロセスとして目的化するものではない。」
「そもそも利益確保が覚束ない会社は、存在する価値すらない。」
「企業の目的は、商品提供を通して健全な生活に貢献し、利益を出し、その一部を納税し、株主に配当する事。」
と主張する。
企業の社会性を巡っての議論だし、双方に言い分がありバックボーンがある。
両方とも間違いではないが、会社としてはどちらかを採用しなければならない。

当方の基本的な考え方は、実は後者と同じだ。
企業は、クラブ活動でもなければ自治会活動でもない。
資本を投下するのも、社員も含めて資源を利用するのも、究極は利益を確保する為に尽きる。
利益を追求する事は、企業にとっては当たり前であり、何ら恥ずべき行為ではない。
我が国には「儲ける事は悪い事」のようなニュアンスがあり、給料が高いと何かにつけて陰口を叩かれる。
しかし、納税する為には利益が必要なのだから、逆に言えば利益が出ない企業の存在価値はない。

我が社の様なちっぽけな会社でも、本質的な議論は発生するし、それが切っ掛けで意見の違いから仲違いも起きる。
更に進むと派閥が形成され、お互いに足を引っ張り合う。
仲間と共通の目的を持って行動する事は、大変難儀だ。