昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

恐ろしい国よノォ、北朝鮮ってところは

北朝鮮で、金正恩に次ぐナンバー2と言われてきた実力者、張成沢が失脚した。
一応裁判らしい真似事はあったようだが、結審後わずか四日間で機関銃で処刑されてしまったらしい。
北朝鮮金正日時代に、国家を挙げて外国人を拉致したり、偽札、偽タバコ、果ては覚醒剤まで密輸する犯罪者集団にも拘らず、北朝鮮利権に群がる政治家や企業は後を絶たなかった。
我々にとってはそんな連中に、彼の国は未だ金王朝独裁国家であり、トップ以外の誰もが明日をも知れない運命で、下手に深入りすると何をされるかわからないと知らしめただけでも今回の政変劇の意味がある。

将に今の北朝鮮は、封建領主が君臨する400年以上も前の日本の戦国時代そのものの国で、国民の生殺与奪はわずか一人の領主様に握られているのだろう。
これまで何人ものジャーナリストが訪朝し、その度に「北朝鮮は変わった、国民の中にも中産階級が育っている」などと、まるで能天気な意見を発表していた。
日本維新の会所属の国会議員、アントニオ猪木は、つい先だって張成沢に会った事を自慢していた。
彼らは北朝鮮が用意したルートに沿って視察し、北朝鮮からの期待に応える情報を流してきた。
一体彼等には、政治家、ジャーナリストとしての矜持はないのか。

それにしても、ナンバー2、張成沢の最期は哀れだ。
それまでは金正恩に続く存在で絶大な権力を有していたはずなのに、失脚した途端、北朝鮮のテレビアナウンサーからは、これ以下はないほどの屈辱的な罵詈雑言を浴びせられる。
街頭のインタビューは、「正恩様に反逆するような奴は死刑で当然」と、死者にムチ打つ厳しい意見しか流されない。
しかし張成沢がクーデターを画策し、それを自白したと罪状を並べ立てても、世界中の誰がそんな一方的な情報を信用すると思っているのだろう。
どう考えても、内部の権力闘争が激化した結果、金正恩が軍部を背景に政敵を粛清し、うまく行かなかった国家運営、経済政策の詰め腹を切らさせたと見るのが妥当なところだろう。

金正恩は、例え身内と言えども、自分の意に沿わなければ死刑にするほどの冷酷なオトコだ。
日本の戦国大名の中では、織田信長に近い。
しかし織田信長ほどの先見性があるのか、はたまた単なる我が儘坊主なのか、情報がないので判断が付かない。
世界中の国々で、自分の銅像を国中に立てているのは、秘密警察を使い強権的手段で国民の不満を抑え込んでいる独裁者と相場が決まっている。
そしてテレビで見る平壌市のど真ん中には、馬鹿でかい金王朝の創設者とその跡取りの銅像が、周囲を睥睨している。
世襲首領の金正恩の後ろ盾は、この権力者先祖の権威しかない。
だからこそ今、国民に恐怖感を植え付けなければならないところまで追い込まれてしまったのだろう。
北朝鮮の政治家も軍人も、また国民そのものも、金正恩の機嫌を損ねないよう、ひたすら息を殺して過ごすしかない。
そんな国には内部矛盾がマグマのように溜まっていくので、あらゆる独裁国家が次々と崩壊していったように、北朝鮮金正恩体制も早い時期に終焉を迎えるに違いない。

それにしても、張成沢がオンナにだらしなかったり、経済政策を失敗したことで死刑になるのなら、日本では、菅直人なんか真っ先に逮捕、処刑されるはずだ。
他にも国を混乱に落としただけの政治家って、先の民主党政権時代の議員なんか全部あてはまるような気がする。
菅直人民主党議員たちも、日本人で良かったと、胸を撫で落としているだろう。