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公明党、漆原良夫国対委員長への疑問

自民党の下駄の雪と揶揄されてきた公明党だが、国対委員長の要職にある漆原良夫が、安倍晋三の目指す集団的自衛権行使に噛みついた。
安倍晋三がこの問題を、与党協議を経て閣議決定すると言ったのが気に入らないらしい。
「国民の声を聴くと言う、一番大切な部分が欠落している」とか、「こんな大事な政策変換を、たった19人で決めていいのか」と力説、大半のマスコミも、「そうだ!そうだ!」と同調している。
「国会で何がいいか悪いかを充分に議論するべき」と、絵に描いたような「正論」のオンパレードだ。

しかしこんな意見は、耳触りは良いが、全く現実味がない、
先ず「国民の声を聴く」方法を教えてもらいたい。
普通に考えれば、これは選挙しかないだろう。
その選挙では、安倍晋三自民党政権は、圧倒的に支持された。
個別には、沖縄辺野古移転とか、原発再稼働とかの逆風もあるが、相変わらず高い支持率を維持している。
テレビのコメンテーター連中は、自分の意見こそ天下の正論で、「安倍晋三の政策は右翼的で危ない」みたいな振る舞いを繰り返すが、どんな意見にも、常に賛否は半々。
例えば漆原良夫が懸念している集団的自衛権行使の問題も、マスコミは挙げて大反対だが、世の中には「安倍晋三の意見は至極真っ当」と考える人も半分くらいは存在している。
だから安倍晋三の人気が高いのであって、漆原良夫が所属する公明党も、連立政権を離脱できないでいるのだ。

「たった19人で決めていいのか」も同じで、では何人だったらいいのか?
こんな事を言えば、何でもかんでも国民投票で決めないといけなくなるが、その結果も賛否半々なので、「反対意見にも配慮するべき」みたいな事になって、結局は何も決められなくなってしまう。

漆山良夫の意見の一番の問題点は、自分の考えと違った意見に対しては「国民の声を聴くべき」とか主張しながら、逆に「集団的自衛権は行使しない」との政策を閣議決定する時には文句を言わないところにある。
「こんな大事な問題」というのなら、「集団的自衛権の放棄」もまた、少数で閣議決定してはいけないし、「広く国民の声を聴く」事が重要になるはずだ。
しかし「絶対に自分の意見は正しい」と頑なに思い込んでいる人物は、自分と違った意見は間違っていると断定してしまう。
だから自分と違った意見には、一見「国民の声」とかの客観性を装いながら、実は「なんだかんだ」とイチャモンをつけ、自分の意見をゴリ押ししているものだ。

「国民を巻き込む、幅広い議論が必要」と言えば、「成るほど、そうだ」となりがちだが、ここでも「国民」と言いながら、結論として安倍晋三が間違いを認め、持論を撤回しない限り納得しない。
「国民」なる言葉は、便利に、言い換えれば我田引水で使われているに過ぎない。